News

手薄なソフトバンク救援陣 期待がかかる新たな戦力

2021.05.29

手薄なソフトバンク救援陣 期待がかかる新たな戦力 | 高校野球ドットコム
高校時代の田浦 文丸(秀岳館出身)

 今シーズンも新戦力が躍動している。なにも新戦力というのは、佐藤 輝明(阪神)や早川 隆久(楽天)といった新人、梶谷 隆幸(巨人)や近藤 弘樹(ヤクルト)といった移籍選手、そしてオスナ(ヤクルト)やスモーク(巨人)といった新外国人だけではない。

 昨シーズンまでは一軍での戦力となっていなかったが、今シーズンに入ってからブレイクしつつある選手も複数いる。

 パ・リーグ連覇、そして日本一5連覇を目指すソフトバンクは上位争いを繰り広げているものの離脱者が多く苦しんでいる。守護神の森 唯斗が「左肘関節化膿性滑液包炎」で離脱。セットアッパーのモイネロがキューバ代表に招集されたた5月23日の試合を最後に離日した。

 そのなかで今後期待されるのが杉山 一樹だ。杉山は駿河総合高から三菱重工広島を経て2018年ドラフト2位でソフトバンクに入団した右腕。今シーズンはすでに昨シーズンと同じ11試合に登板。キャリアハイの登板数を更新するのは、ほぼ確実な状況となっている。

 最速160キロ右腕の杉山は9.1回を投げ10奪三振と奪三振率は高い。一方で18与四球と制球面で課題がある。ここまでは防御率2.89となんとか走者を出しても凌ぐケースが多いものの安定感はない。しかし、ここが改善できれば屈指の中継ぎ投手となる可能性も秘めている。

 左腕では田浦 文丸も出番を増やしてきた。田浦は2017年ドラフト4位で指名され秀岳館高からソフトバンクへと入団した。2年目に8試合の一軍登板があったものの、昨シーズンは一軍で1試合の登板もなかった。二軍での登板もわずか1試合にとどまっていたほど。

 しかし今シーズンは開幕一軍を掴むと一度も二軍に降格することなく帯同を続けている。ホールドやセーブはないが、10試合に登板したうち8試合で無失点と好投を続けている。まだ勝ちパターンでの起用とはいかないが、結果を出し続けることでチャンスは増えてくるはずだ。

 毎年のように新戦力が飛び出してくるソフトバンクだが、今年も中継ぎ陣を救う存在は現れるのだろうか。

<2021年シーズン成績>
杉山 一樹(ソフトバンク)
11試合 1勝0敗1H 9.1回 奪三振10 防御率2.89

田浦 文丸(ソフトバンク)
10試合 1勝0敗 13回 奪三振11 防御率4.15

※数字は2021年5月26日終了時点

(文=勝田 聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.01

21世紀枠でセンバツ出場経験のある豊橋工科が今年の公式戦初勝利!海陽学園は1年生右腕の力投実らず【24年夏・愛知大会】

2024.07.01

【夏の甲子園・関東地区好カード一覧】帝京と堀越、健大高崎と桐生第一が同ブロックに!東東京・群馬で大注目の序盤戦!

2024.07.01

とわの森三愛、立命館慶祥などが代表、出場16チームが出揃う【南北海道大会出場校一覧】

2024.07.02

春優勝の公立校・春日が登場、30日から順延のセンバツ出場・東海大福岡も初戦、3日の福岡大会【2024夏の甲子園】

2024.07.02

福岡大会では福岡大大濠、大牟田がコールド発進、進学校・福岡は3日がかりの勝利【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.26

【北北海道】北見支部では春全道4強の遠軽が登場、クラーク記念国際と好勝負演じた力見せる【2024夏の甲子園】