試合レポート

生光学園vs鳴門渦潮

2018.07.25

生光学園、長打攻勢で悲願の初甲子園へ王手!

 この準決勝、鳴門渦潮は昨年王者・第2シードらしく堂々と闘った。1回表一死一・三塁から4番・住江 龍蔵(3年・三塁手・174センチ77キロ・右投右打・ヤング阿南シティーホープ出身)、5番・加藤 圭汰(3年・捕手・173センチ73キロ・右投左打・鳴門市鳴門中出身)の連続適時打で先制したのをはじめ、4回までは毎回得点。2番・岡田 零葵(3年・遊撃手・170センチ65キロ・右投左打・徳島藍住リトルシニア出身)の5打数3安打1打点、8番・横田 衛(3年・中堅手・166センチ63キロ・右投右打・北島町立北島中出身)の4打数3安打が示しているように、上位から下位までしっかりとスイングができていた。

 

 が、生光学園の長打攻勢はそれをも吹き飛ばす破壊力があった。初回は打者12人を送り込む6安打。うち長打2本で6得点。6対4と迫られた4回裏には4番・湯浅 麗斗(3年・左翼手・187センチ88キロ・右投右打・生光学園中ヤング出身)の中越三塁打に続き、5番・山口 留以(3年・捕手・右投右打・166センチ76キロ・生光学園中ヤング出身)が右犠飛を打ち上げ貴重な7点目をあげた。

 

 生光学園の長打攻勢はなおも続く。5回裏にも二死二塁から1番・吉田 大成(3年・二塁手・173センチ73キロ・右投右打・生光学園中ヤング出身)が中越二塁打を放ち8点目。そして6回裏には無死一塁から4番・湯浅が左中間最深部へ大きな弧を描く推定120メートル2ラン。高校通算44本目・大会第12号は、昨夏甲子園・日本文理(新潟)戦で好リリーフしながら、昨秋から右肩痛に苦しみようやく夏に本格復帰した鳴門渦潮鈴江 竜飛(3年・投手・170センチ67キロ・右投右打・ヤング徳島ホークス出身)の連続甲子園への夢を遠ざける一発となった。

 

 生光学園は投げても4回から登板した2番手の梶谷 武史(3年・170センチ59キロ・右投右打・兵庫北摂リトルシニア<兵庫>出身)がアンダーハンドから相手に的を絞らせず、5回3分の2をロングリリーフし5安打3奪三振3四死球1失点。投打に持ち味を発揮した彼らは11対5で鳴門渦潮を下した。

 

 生光学園はこれで元・北海道日本ハムファイターズの守護神である武田 久(現:日本通運)が2年生エースだった1995年と、昨年、徳島インディゴソックスから2016年に中日ドラゴンズから育成ドラフト1位指名を受け、今季は支配下登録・一軍登板も果たした木下 雄介がエース格だった2011年に続き、3度目の徳島大会決勝進出。彼らは春の低迷期を超えて得た結束力と、長打力の強みを出せた準決勝の手ごたえを糧に、王者・鳴門を倒し、悲願の初甲子園をつかみにいく。

 

(レポート=寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.07

【8日登場の逸材一覧】大分の県立校に現れた148キロ右腕、U-18代表候補の右腕が登場! 

2024.07.07

シードで明暗!中京、岐阜、岐阜第一、県立岐阜商は初戦突破、市立岐阜商は逆転負け【2024夏の甲子園】

2024.07.07

帝京長岡、日本文理は快勝発進、東京学館新潟は劇的サヨナラ勝ち、六日町は初戦敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.07

宮崎学園が宮崎連覇へコールド発進、宮崎農は8回に4点差を逆転しての初戦突破【2024夏の甲子園】

2024.07.07

大分では高田がサヨナラ勝ち、大分工、佐伯豊南が初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.07.05

白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】

2024.07.07

【8日登場の逸材一覧】大分の県立校に現れた148キロ右腕、U-18代表候補の右腕が登場! 

2024.07.07

シードで明暗!中京、岐阜、岐阜第一、県立岐阜商は初戦突破、市立岐阜商は逆転負け【2024夏の甲子園】

2024.07.07

帝京長岡、日本文理は快勝発進、東京学館新潟は劇的サヨナラ勝ち、六日町は初戦敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.07

宮崎学園が宮崎連覇へコールド発進、宮崎農は8回に4点差を逆転しての初戦突破【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!