鹿児島城西vs鹿児島玉龍
代打・林が決勝タイムリー・鹿児島城西
サヨナラのシーン
鹿児島城西と鹿児島玉龍。どちらも8月の地区大会で結果を残せず、シード校ではなかったが、今年の注目校に挙げられるチーム同士の対戦は、前評判通り、1点を争う引き締まった好ゲームとなった。
鹿児島城西はこの秋からユニホームを一新。189センチの長身で、今季鹿児島の注目の好投手に挙げられる小峯新陸(2年)は角度のある直球と、縦変化のカーブ、スライダーなどで鹿児島玉龍打線に狙い球を絞らせなかった。8回まで12奪三振、被安打4で三塁を踏ませず、得点の気配を与えなかった。
打線は毎回走者を出すも攻めきれなかったが、5回に3番・八方悠介(1年)の犠牲フライで先制。8回は4番・小峯がライト線に2点タイムリー二塁打を放った。
このまま鹿児島城西が一方的に勝ち切るかと思われたが、鹿児島玉龍は土壇場9回表に反撃する。
先頭の2番・山下昇真(1年)が右中間を破る二塁打で出塁。3番・荒川虎太郎(1年)が内野安打で続き、4番・原口淳希(2年)のセンター前タイムリーでようやく1点を返した。続く5番・末永悠翔(1年)もライト前タイムリーで2点目。代打・福慎太郎(2年)の内野安打で二走・原口が判断良く生還し、同点に追いついた。
その裏、鹿児島城西は先頭打者が四球で出塁。連続バント攻撃で相手のミスを誘い、一死二三塁とすると、代打・林温人(2年)が初球をセンター前に弾き返し、劇的なサヨナラ勝ちを決めた。
(文=政 純一郎)