News

肩の力を抜こう

2020.04.03

肩の力を抜こう | 高校野球ドットコム
肩の力を抜いてスムーズな動作を心がけよう

 頭が体の前方にある状態が続いてしまうと、頭を支える首や肩、背中などの筋肉に大きな負担がかかるようになります。さらに体の前面部にある大胸筋などは短縮した状態で拘縮(こうしゅく:伸張性を失って硬くなること)し、肩関節を構成する上腕骨頭が前方にシフトして、猫背のように姿勢が悪くなったり、ひどいときには頭痛の要因ともなることがあります。

 このような状態を改善するためには、まず筋肉の柔軟性を改善するためのストレッチを行いましょう。首や肩周辺部の筋肉はもちろんですが、胸を大きく開いて大胸筋などをストレッチしたり、肩の前方に位置する上腕二頭筋腱長頭部などをセルフでほぐしたりすることもよいと思います。筒状のストレッチポールやグリッドローラーなどを使うとより手軽にできます。首から背中、わき腹など上半身がほぐれてくると、投球動作においても腕が自然と上がりやすくなります。

 また肩に力が入ってしまう動作はいわゆる「力んだ」状態になりやすいと考えられます。例えばランニングの場面では「上半身はリラックスして」走るよう指導されることが多いと思います。肩に力が入ってしまうと腕の振りも小さくなり、体全体としてスムーズな動作を妨げやすくなるからです。

 投球動作でも腕がうまく上がらないと、肩をすくめて何とか上げようとするため、より肩の筋肉が収縮した状態が続いて結果的に肩周辺部の筋肉が張ってしまう…といったことが起こります。

 つい力んでしまう、という選手は動作の前に軽くシュラッグ(肩すくめ)動作を行ってみましょう。一度力を入れてから抜くようにすると、力が抜けた感覚を得られやすく、その状態を維持しながら動作を行うと力感の少ないスムーズな動作につながります。

 また息をゆっくり吐いてから体を動かすことも「力み」を解消しやすくなります。普段のプレーにおいて「力んでるな…」と感じる時は一度力を入れて抜く動作、そして呼吸によって力みをコントロールすることを行ってみましょう。

文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.04

「学校と地域に支えられて戦う」県内有数の進学校・磐田南(静岡)、“潔く”戦って最高の夏に【野球部訪問】

2024.07.04

「速さが怖かった」 センバツ4強から学んだ走塁で市立柏が千葉の上位を狙う

2024.07.04

5日に北北海道大会の抽選会!クラーク記念国際と別海が軸、接戦を勝ち抜いたチームにも勢い

2024.07.03

2度目の3連覇を目指す九州国際大付をはじめ、シードの久留米商、真颯館、沖学園も初戦に挑む、4日の福岡大会【2024夏の甲子園】

2024.07.04

5日に新潟大会が開幕!帝京長岡と日本文理の対戦相手が決まる【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.28

スコアラーが8ヵ月後エースに急成長! オリドラ2ルーキーを輩出した聖カタリナ学園(愛媛)に今年も190cm大型投手が現れる!

2024.06.30

突然の病で右半身が麻痺した「天才野球少年」が迎える最後の夏 あきらめなかった甲子園出場の夢、「代打の一打席でもいいから……」

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!