試合レポート

立花学園vs横須賀

2017.09.06

2時間27分の激闘!壮絶な打撃戦を立花学園が制す

立花学園vs横須賀 | 高校野球ドットコム
激闘を制した立花学園ナイン

 先日の雨により、日程が変更となった秋季神奈川県大会。2回戦も残すは2試合となり、その2試合が本日行われた。そのうちの1試合、[stadium]横須賀スタジアム[/stadium]で行われた立花学園vs横須賀の試合は打撃戦となった。

 初回、立花学園は1番・上野が先頭の口火を切る中前安打を放つ。この打球が中堅手の前で大きく弾み、外野を転々。この間に上野が本塁を陥れ、いきなり立花学園が先制した。
 立花学園は続く2回、一死一塁から7番・成田が安打を放ち一、三塁と追加点のチャンスを作る。そして8番・古谷が一塁線に絶妙なセーフティスクイズを成功させ追加点を奪った。

 2点を追いかける展開となった横須賀は、2回裏。6番・天賀が中越え三塁打を放ちチャンスメイク。続く7番・寺薗の打球は三塁線を破る適時二塁打となり1点差。その後、犠打で寺薗を三塁に送り、9番・瀧田が投手前にスクイズを成功させ、同点とした。

 追いつかれた立花学園は引き離しにかかる。3回、1番・上野が中前安打で出塁。その後、盗塁で二塁を陥れ、2番・阿部が一、二塁間を破り上野が生還。勝ち越しに成功した。立花学園打線の勢いは止まらず、5番・山口の適時二塁打などが飛び出し、5対2と再びリードした。

 再度、追いかける展開となった横須賀は4回。一死から1打席目に三塁打を放っている天賀が打席に入る。完璧にとらえた打球は左翼スタンドへ一直線。一振りで1点を返した。この本塁打で息を吹き返した横須賀は、四球と安打と盗塁で二死二、三塁と同点のチャンスを作り1番・淵脇。打球は右翼手の前に弾み、二者が生還。またも横須賀が試合を振り出しに戻した。

 前半戦(5回)だけで両校合わせて19安打が飛びだす打撃戦は、5対5の同点のまま後半戦に突入した。


立花学園vs横須賀 | 高校野球ドットコム
7回に6番・天賀が1点差と迫る適時打を放つ(横須賀)

 次の得点はどちらに入るのか。入った方に流れが傾く展開で、得点を奪ったのはやはり立花学園だった。

 7回、先頭の上野が四球で出塁。盗塁と進塁打で一死三塁とし、3番・南平。右中間を深々と破る適時三塁打が生まれ、勝ち越し。さらに4番・盛田にも中前適時打が生まれ、終盤に大きな2点を奪った。

 しかし横須賀の粘りは驚異的だった。直後の7回裏、二死走者なしから同点に追いついたのだ。4番・末田、5番・公平の連続安打からチャンスを作り、この日大当たりの天賀に打席が回る。その天賀はベンチからの期待に応え、左前適時打を放ち1点差とする。さらに寺薗は左翼線にポロリと落ちる適時打を放ち、三度同点。横須賀は大いに盛り上がりを見せた。

 ここまで来ると、先は読めない展開。全く予想ができなくなった試合はついにエンディングを迎える。

 7対7で迎えた9回。立花学園は上野が二塁打で出塁。この二塁打で上野は猛打賞を記録した。続く阿部は進塁打を放ち、打席に迎えるは前の打席で適時打を放っている南平。やや詰まった打球は、前進守備を敷いていた遊撃手の前へ。得点にならないかと思われたが、三塁走者・上野が好スタートを切り生還。これが決勝点となった。

 2時間27分に及んだ激闘は、1点差で立花学園が勝利にした。両校ともに力を出し尽くした結果が、スコアボードに表れる形となった。悪天候の中、最後まで戦い抜いた両校に拍手を送りたい。

(文=編集部

立花学園vs横須賀 | 高校野球ドットコム
注目記事
2017年秋季大会 特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.25

昨夏甲子園16強・北海の卒業生進路紹介!元巨人外野手の息子らが中央大、147キロ右腕は社会人へ

2024.06.25

【南北海道】函館支部では第3シードの函館西と函館大有斗が初戦に挑む【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【南北海道】室蘭支部では、第2シード苫小牧工が代表決定戦進出を狙う【2024夏の甲子園】

2024.06.25

【滋賀】組み合わせ決まる!近江がいきなり彦根東と対戦<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.25

【南北海道】小樽支部予選が26日に開幕!8年連続代表校の北照が登場【2024夏の甲子園】

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.21

沖縄大会が22日開幕!八重山商工、宮古、小禄が登場、開幕戦での白星一番乗りは?【2024夏の甲子園】

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】