東邦vs高松商
東邦、石川昂弥の弟や、父もしくは兄が中日在籍経験ありの選手たちが活躍し、高松商に快勝!
石川 瑛貴(東邦)
<センバツ高校野球:東邦6-3高松商>◇25日◇2回戦
東邦(愛知)が強打を発揮し、高松商(香川)に6対3で快勝を収めた一戦は、東邦の主力選手が多く活躍した。
今年の東邦は中日ファンにとっては応援したくなる要素がある。なんと主力選手3人は、元中日の父もしくは、中日の選手の兄がいる。
先発・山北 一颯投手(3年)は、元中日の大型左腕として活躍した山北 茂利氏を父に持つ大型右腕だ。「これほど大事な公式戦で先発は初めてです」と緊張のマウンドとなったが、コントロールを心がけた。135キロ前後の直球は角度があり、110キロ後半のスライダー、100キロ台のカーブを器用に投げ分け、6回1失点の力投を見せた。「140キロを投げたい気持ちはありますが、コントロールを大事にして、投げました」と語る。エース・宮國 凌空投手(3年)の温存に成功した大きな投球だった。
打線は初戦よりも状態が上向きを見せた。中日・石川 昂弥内野手(東邦出身)の弟、石川 瑛貴内野手(3年)は二塁打を3本放った。「甲子園に入ってから調子は上がってきました。積極的な打撃はできていると思います。自分が心がけるライナー性の打球は打てていると思います」。その言葉通り、シンプルに構えた姿は力みがなく、しっかりと球にコンタクトできていた。ライナー性の打球を心がけている石川はその言葉通り、高速打球を打ち返すことができていた。
この日、東邦は12安打。岡本 昇磨外野手(3年)の本塁打も飛び出した。3番に入り、2試合続けて安打を放っている眞邉 麗生内野手(3年)は、「山田監督から積極的に行くことと、きれいなヒットではなくてもいいから、汚いヒットでもいいから、と言われてから楽になりました」と打撃好調の秘訣について語る。
また、中日の2軍打撃コーチを務める上田 佳範氏を父に持つ上田 耕晟外野手(3年)も抜群の強肩で1回裏に補殺を記録し、さらには打っても、安打を記録している。
次の相手は優勝候補に一気に浮上した報徳学園(兵庫)と対戦。優勝した4年前に続き、ベスト8進出へ向けて、さらにレベルアップした試合ができるか注目したい。
(取材=河嶋 宗一)