伊集院vs樟南二
コールド勝ちで2回戦を勝利した伊集院
“検証”が大事!
伊集院が攻守に試合巧者ぶりを発揮し、樟南二にコールド勝ちした。
1回に6番・坂元祐也のライト前タイムリーで先制。2回に同点にされたが、その裏、牽制悪送球で勝ち越し。3回は一死二、三塁からのセーフティースクイズと、二盗を仕掛けた送球が悪送球になり、クリーンヒットなしで2点を追加した。
その後は好機に畳み掛けられなかったが、8回に山﨑理史のこの日2本目となるセーフティースクイズと山下雄也のライト前タイムリーで3点を挙げコールド勝ちを決めた。
先発の宮内彰吾は4回まで毎回先頭打者を出し、リズムが悪かったが徐々に調子を上げ、7回からリリーフした山下は7、8回を3人ずつで片づけた。
4年ぶり2回目の出場となった樟南二のNHK旗はほろ苦い経験になった。攻守に持ち味を発揮できず無念のコールド負け。迫田清仁監督は「相手の力が一枚も二枚も上でした」と悔しがった。
無死一塁、送りバントと見せかけてバスターエンドラン、二、三塁の場面でセーフティースクイズ、全く警戒していない重盗…
足を生かして揺さぶってくる野球をするチームとは、これまで対戦したことがない。前日、徳之島が同じ伊集院と試合する(参照:5月26日)のを見ていて、いろいろ仕掛けてくることは想定していたが、対応することができず浮足立った。打線も「振り切るのではなく当てにいってしまって」(迫田監督)と4安打に封じられた。
悔しい体験だったが「良い経験になった」と迫田監督は言う。
さらにこの試合を「良い経験」にするためには「この試合を検証することが大事」と指揮官は力を込めた。
例えば一、三塁のケースではどんなことが考えられるのか? セーフティースクイズを防ぐにはどんな守備をすれば良いのか?…
夏に結果を残すために、練習で取り組むべき「宿題」がたくさん見えた試合だった。
(文=政純一郎)