暑い時期の衛生管理
暑い時期、そして梅雨・・・気になるのは、食品の衛生状態です。
食中毒のニュースなども聞くようになりましたね。
注意するにこしたことはありませんから、衛生管理のポイントを抑えましょう。
菌が増える原因
▲ 菌が増える原因
作って時間がたったお弁当などのにおいをかぐと「あれ?」となった経験はありませんか?
なんだか「におう」その原因…それは「菌」
菌などの微生物も、当然生き物ですから条件がそろうと順調に生育してしまいます。
その条件とは、「栄養素」「温度」「酸素」「pH」「水分」
条件がそろわないようにする為に、私たちはどのような対策を取るとよいのでしょうか。
お弁当などを作るときに気をつけること
まず、第一に作る人の衛生管理が大切です。
きちんと手を洗っていますか?調理器具は消毒していますか?手や器具に菌がついているのは、当然ながら菌増殖の大きな一因になります。
「殺菌効果があるから、白飯には梅干しを入れます」そういう人もいるのでは?確かに、梅には殺菌効果や防腐効果があります。しかし、その効果が発揮されるのは直接触れている面だけ…つまり、梅が乗って赤くなっているご飯くらいしか効果は見られないのです。その効果を活用するためには、ご飯に混ぜ込むことが大切。
また、酢を活用した酢飯や酢のものも菌の増殖を抑え、保存性を高めることができます。
[page_break:その他に気をつけることは何だろう?]その他に気をつけることは何だろう?
▲ 暑いところには置かない
せっかく気をつけてお弁当などを作ってもらっても、きちんと扱わないと意味がないですよね。安全に食事を摂るためにも、次のポイントを押さえましょう。
1・・・暑いところに置かない
食品の腐敗の原因になる微生物が増殖しやすいのは、20~40℃です。せっかく作ってもらったお弁当を、ひなたに置いたりはしていませんか?野球バッグはエナメル素材のものも多く温度が上がりやすく、こもりやすい。できるだけ、温度があがらないよう部室や日陰(できれば冷蔵庫)に置くようにしましょう。また、保冷剤などで温度を下げることも有効です。
2・・・作ってから長い時間置かない
食品に関係する菌は、食品中の栄養素を利用して増えていきます。つまり、置いておく時間が長くなると菌が増殖する危険性が高くなります。できるだけ、早めに食べるようにしましょう。
3・・・無理をしないで、コンビニなどを利用する
「できるだけ作ってあげたい!」という気持ちはすごくうれしいですが・・・
作ったお弁当を食べる時間が遅くなりそうな時など、無理をせずコンビニ弁当などを利用しましょう。ただし、いくらコンビニを利用したってそのお弁当などをひなたに置いていたら、元も子もありません。注意しましょうね。
もちろん、お弁当だけでなく飲料なども同じです。
お弁当箱や水筒、お茶タンクの衛生管理も大切になりますから、しっかり除菌や対策をとって安全に食事を摂るようにしましょう。
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■ 7月の栄養学一口コラムもお楽しみに!