蕨vs秩父
投打で引っ張る福島(蕨)
蕨が5回に8得点!夏に続きべスト16進出!
秩父と夏に続きベスト16入りを狙う蕨。県立校同士の対決は初回から動く展開に。
ベンチ入り登録17人の秩父は1回裏、秩父は1番荒井が中越え三塁打を放つと、2番橋本が四球。無死一、三塁から橋本が盗塁を決めて、無死二、三塁から3番長谷川の右前2点適時打で先制に成功。
だが3回表、蕨は一死一、二塁から2番上口が右中間を破る長打。二者生還し、同点に追いつく。
初回に2点を取られたが、立ち直りを見せた蕨の先発・福島 康太郎(2年)は長身右腕。185センチ前後はありそうで、手足が長い投手体型。まだ球速的なものは120キロ台だが、スライダー、カーブと曲がりの大きい変化球を投げ分けていきながら打たせて取る投手。上背はあるので、体幹、下半身など体の力が付けば、球速が伸びていく投手であろう。4番に座り、投打で引っ張る存在だ。
同点によって活気づいた秩父は5回表、無死満塁から5番増田勝の左前適時打で2点を追加、6番庄司の三ゴロ失策で、再び満塁として、7番小島の左前適時打で二者生還し、6対2。なおも無死一、二塁から8番村田の四球で再び満塁となり、9番滝沢の内野ゴロを相手野手のミスで二者生還し、8対2。なおも攻撃は続き、打者11人8得点の猛攻で10対2と大きく勝ち越す。
コールドを阻止したい秩父は6回裏、一死一塁から4番八木が左中間を破る二塁打を放ち、1点を返すと、5番木村が左超え二塁打を放ち、10対4に。
しかし、7回表。蕨は無死一塁から1番高野がライトの頭を超える三塁打を放ち、さらに2番上口も適時打で続き、12対4。一死三塁となって、4番福島の遊ゴロで1点を追加し、13対4。
その裏、2番手の木根が締めて蕨が夏に続きベスト16入りを果たした。長打を打つのではなく、単打、単打でつなぎながら得点を積み重ねるのが蕨のスタイル。粘り強く守り、アウトを積み重ね、ここまで勝ち進めてきた。今、成長中のチームということで、来年以降も見逃せないチームになりそうだ。
(文=河嶋 宗一)