やわらかい筋肉をつくるために(3)
今年も残すところあと1カ月となりました。みなさんにとってどんな1年でしたでしょうか。
さて、3回シリーズでお届けしている「やわらかい筋肉をつくるために」今月が最終回となりました。先月までの2回で気づきはありましたか?
今月は、筋肉づくりの食習慣とあわせて生活習慣についてお話します。
筋肉をつくるのに大切なのは
できるだけ長い時間しっかりとした睡眠が大事
筋肉を作るのに必要なもの…栄養素はもちろんですが、それ以外のものも何度か紹介しました。何だったか覚えていますか?
「成長ホルモン」でしたね。成長ホルモンには、細胞を活性化させる働きや体の恒常性を保つ働き、細胞を修復させる働きなどたくさんの働きがあります。
成長ホルモンは、運動中や就寝中に分泌されるホルモンで、筋肉を作る(修復する)為にはその分泌のタイミングを活用することも大切でしたね。(詳しくは第43回コラムをご覧ください)
成長ホルモンは就寝後1時間半~2時間程度経った深い睡眠(ノンレム睡眠)の時に分泌されます。就寝から目覚めまでは深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)が繰り返されます。成長ホルモンをしっかり分泌させるためにも、できるだけ長い時間しっかりと眠りたいものですね。
[page_break:やわらかい筋肉を作るために必要なこと、そうでないこと]やわらかい筋肉を作るために必要なこと、そうでないこと
柔軟運動は気を抜かずに取り組もう
栄養の話ではありませんが、大切なこと。それはストレッチ、柔軟運動です。練習前や練習後に取り入れているチームも多いと思いますが、しっかりとやっていますか?けがの予防という観点からも非常に大切ですが、やわらかな筋肉を作るためにも大切です。気を抜かずに取り組みたいものですね。
また、湯船につかって体を温めた後にストレッチを取り入れるのも大切なことです。
さて、世間でよく耳にする「体を柔らかくするためには酢を飲むのがよい」私自身もよく質問されますが…これはどうでしょうか。
これは、間違いです。
確かに、肉や魚を料理するときに酢を使うと軟らかくなります。酢には長時間煮込むとたんぱく質を分解する働きがあるため、身や骨が軟らかくなるわけです。同じように、人が酢を飲んで体が柔らかく…なりません。
3回シリーズで「やわらかい筋肉をつくる」をお届けしましたがいかがでしたか?冬トレで、トレーニングも食事もしっかり取り組み理想の体を作ってくださいね。
本年も1年、コラムを読んでくださいありがとうございました。皆様、よい年をお迎えくださいね。
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■ 来年1月の栄養学一口コラムもお楽しみに!