北越vs糸魚川
エース・山﨑の粘投光る！北越、10年ぶりにベスト4進出
第2試合に登場したのは、シード校・北越と、前の試合で第4シードの新潟商を接戦で敗った糸魚川が対戦。
春の大会では、北越が勝利し、リベンジに燃える糸魚川がどのような戦いを見せるのか。膠着した試合を決めたのはエースの粘投だった。
北越の先発は、前の試合（新発田中央戦・試合レポート）で完投勝利を収めたエース左腕の山﨑 嘉紀（3年）。中2日のマウンドとなるこの試合だが初回、糸魚川打線を0点に抑える。
するとその裏、相手エラーで二死二塁のチャンスを迎え、バッターは4番・山﨑。山﨑は期待に応え、左中間へタイムリーツーベースを放つと、続く好調の服部（3年）もレフト前へ運び、山﨑が二塁から激走。2点を先制する。
山﨑は二回以降、毎回のようにランナーを出しながら、決定打を許さず、スコアボードに0を並べる。
一方、糸魚川先発の永野（3年）も、前の試合の完封勝利（対新潟商戦）の疲労を感じさせない力投で北越打線を抑え込む。
三回以降、北越打線を3イニング連続で三者凡退に抑え流れを呼び込むと、糸魚川は六回、ヒットと送りバントで二死二塁のチャンスを迎える。ここで4番・赤野（2年）がレフト前へ運び、1点を返す。
糸魚川は七回にもヒット2本でランナーをためるが、山﨑の前に後続を断たれ、チャンスをものにできない。するとその裏、北越はエラーとヒット無死一、二塁のチャンスを迎える。
ここで糸魚川は、永野を諦め、2番手・吉田がマウンドへ。その後、一死二、三塁から8番・津野（3年）がライトへ犠牲フライを放ち、再び2点差に。
さらに続く八回にも、四球をきっかけに、3番・国松脩人（2年）の2点タイムリースリーベース、服部のこの日2本目のタイムリーなど4安打で3得点。援護をもらった山﨑は最終回、味方エラーをきっかけにピンチを迎えるが、最後の打者を遊ゴロにしとめ、ゲームセット。
エースの粘投で北越がベスト4に進出した。
エキサイティングプレイヤー 国松脩人（北越・2年・一塁手）
4回戦の対新発田中央戦、準々決勝のこの試合と、北越は「先制、中押し、ダメ押し」という理想的な試合運びを見せている。この2試合の「ダメ押し」の部分を担っているのが、100人を超える部員の中で、2年生ながらベンチ入りし、主軸として活躍中の国松だ。
秋の大会から3番に座る国松は、以前から「ベンチに入れなかった3年生の気持ちを背負って打席に入っています。3番という打順は、チャンスで回ってくることが多く緊張するのですが、スタンドから仲間の声援が力を与えてくれ、リラックスして打席に入ることができるんです」と話していた。
八回、無死二、三塁の場面では打席に入る前に、打撃練習で常に同じ組に入り、アドバイスを受けてきたという主将の箕輪（3年）が何やら耳打ち。一瞬顔がほころぶと、すぐに口を真一文字に閉じ、打席へ向かい、左打者の逆方向となるレフトオーバーのタイムリースリーベースを放った。練習をみていたからこそできる、箕輪の的確なアドバイスがチームの勝利を決定づけたのだろう。
大会前、「3年の先輩と1日でも長く野球をやりたい。とにかくチームに貢献したいんです」と話していた国松。そのバッティングがチームに勝利をもたらす。
（文＝町井敬史）
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自分達の力を最大限に発揮して、歴史に残るような試合をしたいと思います。そして優勝して、どこよりも長い夏にしたいです！
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