試合レポート

北大津vs水口

2014.10.04

初めての完封!

北大津vs水口 | 高校野球ドットコム

1安打完封の竹村航(北大津)

 北大津の1年生右腕・竹村航水口のエース・前田拓哉(2年)による投手戦は、7回に3点の援護をもらった北大津の竹村に軍配が上がった。

 練習試合も含めて完封は「初めてです」と試合後に笑顔を見せた竹村はわずか1安打ピッチング。「ストレートが走っていたのでドンドン攻めていった。相手もストライクをドンドン振ってくれたので、自分としても助かりました」と振り返った。

 今秋から指揮を執る貝塚茂夫監督も、「左打者のインコースのストレートをきっちりコントロールできていた。あと、スライダーのコントロールも良かったと思います。本人も気持ち良く、おそらく打たれる気がしないような気分で投げられたではないかな」と1年生右腕を讃えた。

 均衡が破れたのが7回表だ。北大津は一死から4番杉原竜希(2年)がヒットで出塁する。追い込まれてはいたが。水口のエース・前田の高めに浮いた失投を逃さなかった。5番草野晃平(2年)がヒットで繋ぎ、6番武田裕樹(2年)がセンターへタイムリーを放ってついに1点を奪った。

 この後、一死一、三塁から代打・北川英太(2年)の併殺崩れの間にもう1点を加える。そして勝負において大きな1点となったのが次の3点目だ。二死一塁から代走として出場した兼田康暉(2年)が盗塁を決める。直前に相手バッテリーによるピッチドアウトで警戒されていながら、「行けたら行け」という貝塚監督の期待に応えた。

 二死二塁と場面が変わって、8番山口孔明(2年)がライトへタイムリー。快調に飛ばす1年生右腕にとっては、十分すぎるほどの点差となった。

 さて、5回までは両チームとも同じような打順の巡りでゲームが進行している。6回は共に9番からの打順で、先攻の北大津は三者凡退で攻撃が終わった。しかしその裏、水口の9番木村翔(2年)がエラーで出塁する。一塁よりのセカンドゴロで、ファーストの武田が飛び出してしまったために、ベースカバーが不十分となったのだ。ここは、「僕が抑える気持ちだった」と話す竹村が粘ってゼロに抑えた。

 攻める水口にとっては足が早い木村翔が相手のミスによって出塁でき、しかも上位に回る打順で得点できなかった。北大津の守備が乱れた後の攻防が、投手戦の流れが変わる節目だったように感じる。

 

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.22

【鹿児島】神村学園は鹿児島商と沖永良部の勝者と対戦、鹿児島実は大島と初戦で対戦<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.22

【岐阜】県立岐阜商は高山西と対戦、同ブロックに中京<2024夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.22

【愛媛】23日に抽選会!名門・松山商が1歩リード、済美、今治西が追う展開か<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.18

今夏埼玉の注目野手18人! ドラフト1位級の花咲徳栄スラッガーを筆頭に浦和学院・昌平らに大型選手が揃う【埼玉注目野手リスト】

2024.06.18

昨夏甲子園出場の東海大星翔進路紹介!遊撃手は阪神、エースは専修大、主将はレギュラーとして大学選手権出場!

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.05.25

首都2部優勝の武蔵大の新入生に浦和学院の大型左腕、左の強打者、昌平の主軸打者など埼玉の強豪校の逸材が入部!

2024.05.24

春季近畿大会注目選手17人! 智辯和歌山の大型右腕、大阪学院大高の全国トップレベル遊撃手、天理のスラッガーコンビら逸材がこぞって出場!