早稲田実業(東京)編「王 貞治、斉藤 佑樹など球界に名を残す野球人を輩出する早稲田実業のつながり!」
左から斎藤 佑樹選手(北海道日本ハムファイターズ)、清宮 幸太郎選手
西東京の高校野球を牽引する早稲田実。2006年に斎藤 佑樹を擁して、夏の甲子園初優勝。OBの王 貞治氏や荒木 大輔氏でも成し得なかった全国優勝に和泉 実監督は優勝インタビューで「88回待ちました!」 と語った。
この言葉は全国にいるファンやOBの心に残る印象的だった言葉に違いない。
以降、コンスタントに甲子園に出場するも、近年は都立校に敗れることもあった早稲田実業。今年はスーパー1年生も入学し、完全復活も間近と言われている。
2006年夏の甲子園優勝から再び復活へ
好投手・斎藤 佑樹を軸に出場した甲子園は2006年春の選抜。初戦突破し、2回戦で関西(岡山)と対戦。延長15回で7対7と決着がつかず、迎えた翌日の再試合では8回裏、2対1とリードして迎えた早稲田実だったが相手の5番打者に本塁打を打たれ逆転を許す。しかし相手のミスから再逆転に成功。最終回、二死満塁と猛攻にあうが抑え切りベスト8に進出した。翌日行われた準々決勝で横浜に完敗。斎藤のスタミナ不足が明らかになってしまった試合であった。
そして同年夏、斎藤はパワーアップして戻ってきた。現在、北海道日本ハムファイターズで活躍する斎藤 佑樹が中心となって、早稲田実は決勝に進出。今でも伝説として語り継がれている、相手の駒大苫小牧と延長15回再試合の死闘を繰り広げた。翌日も斎藤が先発し、疲労困憊の状態であるにもかかわらず、9回に147キロを計測するなど無尽蔵のスタミナが武器となり、4対3で駒大苫小牧を振り切り早稲田実が初優勝を飾った。
甲子園優勝メンバーに憧れて入学してきた2007年、2008年の入学者。2008年秋の東京都大会では準優勝ながら、翌年の選抜に出場。森 厚太や大野 大樹、中野 弘也などの好打者を軸にして、1年生の夏からマウンドに上がっている2年生の小野田 俊介、鈴木 健介の2枚看板を中心に個々の能力は優れており、強さが際立った代であった。
その後は2010年夏に小野田や鈴木が中心となって甲子園に出場。この時、小野田は野手に専念しマウンドは鈴木に任せるという形であった。下級生には重信 慎之介、安田 権守、内田 聖人などの有力選手がスタメンに名を連ねていた。甲子園では倉敷商と中京大中京を破り3回戦に進出。2回戦の中京大中京との試合では21点を奪い、前年夏の甲子園覇者を撃破した戦い振りは衝撃を与えた。3回戦で惜しくも同じ東京都の関東一に敗れたが、2006年以来の夏の甲子園出場にファンも喜んだことであろう。
2012年の秋季東京都大会では安田学園に敗れ準優勝だったものの、2013年春の選抜に出場。この代は打線で凄みはなかったが、二山 陽平、西山 諒の左腕2人を軸としたディフェンス面で勝ち上がる試合が多かった。選抜での試合は初戦で龍谷大平安に4対2で勝利し、3回戦では仙台育英に敗れた。
今年で夏の甲子園は100周年を迎える。第1回甲子園大会に出場した早稲田実業は100年目というこの記念すべき年に、スーパースター候補が入学した。それが和製ベーブ・ルースと騒がれている清宮 幸太郎である。1年生にしていきなり出場した春季東京都大会では準々決勝の関東一戦で本塁打を放つなど大活躍。早速怪物として名を轟かせている。
今夏も背番号3をつけて、打っては中軸、守っては一塁手としてスタメン出場が有力視されている。また4番を打つ高校通算46本塁打を放っている加藤 雅樹(3年)とのKK砲は、全国トップクラスの破壊力。このKK砲を中心に破壊力ある打線で、この夏の西東京の頂点を勝ち取ることができるか注目される。大学選手権では早稲田大が優勝。今年は「WASEDA」の1年とすることができるか大いに注目をしていきたい。
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2007年卒~2015年卒までの早稲田実業OB
ここで早稲田実の卒業生を紹介していきたい。斎藤 佑樹をはじめとして、大学・社会人で活躍する選手が出てきている。とはいえ、かつては王 貞治氏や荒木 大輔氏などプロで活躍する選手を輩出した学校である。特に加藤や清宮の2人についてはアマチュア野球にとどまらず、その先のプロまで活躍してほしいというのが多くのOBの願いではないだろうか。
■2007年卒
・斎藤 佑樹(早稲田大-北海道日本ハムファイターズ)
・後藤 貴司(早稲田大-日本製紙石巻)
■2008年卒
・川西 啓介(早稲田大卒)
・塚田 晃平(早稲田大-広島東洋カープ-新潟アルビレックスBC)
■2011年卒
・小野田 俊介(早稲田大-東京ガス)
・土屋 遼太(早稲田大-JFE東日本)
■2012年卒
・安田 権守(早稲田大-群馬ダイヤモンドペガサス-武蔵ヒートベアーズ)
・重信 慎之介(早稲田大)
・内田 聖人(早稲田大)
■2014年卒
・二山 陽平(早稲田大)
・熊田 睦(早稲田大)
■2015年卒
・山岡 仁実(早稲田大)
・西山 諒(早稲田大)
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