東北楽天ゴールデンイーグルス1位のオコエ瑠偉(関東一)の喜びの様子!
■東北楽天ゴールデンイーグルス1位のオコエ瑠偉(関東一)の喜びの様子!
打って走れる、そして守れる選手ということが最大の魅力だ。しかも、その走塁はベースをけるごとに加速していく迫力がある。走力を評価されて指名される選手は、当然のことながら好打と好守も光る。甲子園という檜舞台でその本領を示したオコエ瑠偉は、トリプルクラウンが狙える選手として、より評価を高めたといってもいいであろう。
マスコミなどの事前情報から、「単独1位指名か? 外れ1位か?」という予想が立てられていたが、そんな状況に対応して、関東一高では広い記者会見場を設定していた。報道陣もテレビカメラ13台を含め、約80人が詰めかけていた。
そんな中で、指名を待つ会場の空気は緊張していた。隣りに座っていた米澤貴光監督が時に何かを話しかけて、それに頷きながら、気持ちをほぐしている様子が伝わってきた。
最初の1位入札では「オコエ瑠偉」の名前は呼ばれなかった。結局3選手が競合して、クジも含めて、まず、8球団の1位指名が決まった。残る4球団の中に、「オコエ瑠偉を1位指名するところがあるのか…?」そんな思いで包まれていた。
ドラフト会場のトラブルで、次の入札がやや遅れているという情報が入ったが、やがてモニターを通じて残り4球団の1位入札が発表された。その最初に、「東北楽天、第1回選択選手、オコエ瑠偉、関東一高、外野手」と流れたが、その声を途中でかき消してしまいそうな大歓声が包んだ。同席して指名の様子を見守っていた3年生の仲間から、「ウォーッ!」と喜びを爆発させたのだった。
重複指名はなく、オコエ瑠偉の東北楽天ゴールデンイーグルス1位指名が決まった。
「正直、指名された時には緊張しました」
と、素直な気持ちを語っていたオコエだが、「ここまで来られたのは、チームメートなど周囲の人たちのお蔭です。本当に感謝しています」と、指名時に歓声を上げて一緒に喜んでくれた仲間に感謝していた。
そして、今後のプロ生活への思いについて聞かれると、「順位は、最初だけですから関係ないと思います。この世界に入ったら、やるだけです。技術面はもちろんのこと、人間性をもっと高めていきたいと思います」と、技術はもちろんのこと、心も高めていくことを改めて誓っていた。
一度も行ったことがないという仙台という街に対してのイメージを聞かれると、「おいしいものがたくさんあるというイメージですね」と周囲を笑わせる余裕も見せた。
指名を見守っていた米澤監督は、指名のお礼を述べた後、「夏の甲子園で大きく成長させてもらった選手だと思います。志望届を出した時にも言ったのですけれども、これから24時間野球を考えるのがプロ、全力で1年間しっかりとやれる身体を作ってケガなくやってほしいです」と、言葉を送っていた。
【高校野球ドットコム編集部】
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