試合レポート

高田北城vs新潟一

2017.09.20

逆転に次ぐ逆転!乱戦制し高田北城ベスト8!

高田北城vs新潟一 | 高校野球ドットコム
小林雅弥(高田北城)

 新潟県を南北で2つに分け、北支部南支部で支部予選を開催。勝ち上がった16校が北信越大会、さらには来春のセンバツ出場を目指して戦う秋の県大会。この1回戦は台風が目前に迫る9月17日、県内各地で行われた。新潟市みどりと森野球場には、第一試合で今夏ベスト4と快進撃を見せた高田北城新潟一が激突。強風が球場を襲い、選手にとっては難しいコンディションの中行われた試合は、両チーム点を取り合う乱戦となった。

 新潟一先発のエース・鈴木 章太(2年)は初回、高田北城先頭の斉藤 広夢(2年)に三遊間を破られるが、後続を落ち着いて打ち取り先制を許さない。鈴木は2回に二死満塁、3回にも四球でランナーを許すが粘りの投球で得点を許さず、スコアボードに0を並べる。一方、高田北城先発の小林
雅弥
(2年)は圧巻の立ち上がり。3回まで出塁を許したのは2つのエラーのランナーのみ。0対0のまま試合は中盤へ進む。

 試合が動いたのは4回表、この回先頭の7番・横田 尚紀(2年)がヒットで出塁すると、続く蓬田 千尋(1年)の送りバントが内野安打になりチャンスを広げる。ここで9番・安田 悠人(2年)がスクイズを決め、高田北城が1点を先制。だが、新潟一もその裏、3番・樋口 晏治(2年)がファースト強襲のツーベースを放つと、4番・河上 純平(2年)、5番・鈴木の3連打ですかさず追いつく。直後の五回、高田北城はヒットと四死球で一死満塁のチャンスを迎えると、7番・横田尚がこの日3安打目となる三塁線を破るスリーベースを放ち、一気に3点を追加。4対1と勝ち越しに成功する。

 6回、ここまで好投していた高田北城・小林だったが、連続ヒットを許し、無死一、二塁のピンチを迎える。ここで4番・河上の放った打球がサードの悪送球を誘い、1点を返す。送りバントでランナーを進めた後、6番・佐藤 雫(1年)のタイムリーで1点差とすると、高田北城の2連続エラーも絡み同点。さらに9番・平野
真琴
(1年)のタイムリーで遂に勝ち越し。なおも一死満塁のチャンスで、1番・北田 凛太朗(1年)が右中間を破る走者一掃のスリーベースで3点を追加。続く2番・窪田もタイムリーを放つ。新潟一はこの回、打者一巡の猛攻で一挙8点。4対9と一気に試合をひっくり返す。

 だが、夏ベスト4の高田北城も黙っていない。直後の七回、疲れの見える新潟一・鈴木を攻め、連続四球と送りバントで一死二、三塁のチャンスを作ると、9番・安田の左中間を破るタイムリースリーベースで2点を返す。続く1番・斉藤 広もツーベースで続き2点差とすると、続く打者に四球を出したところで、鈴木は降板。2番手・櫻井 大輔(2年)にマウンドを譲る。櫻井は落ちついて1人目の打者を打ち取るが、4番・小川実(2年)にセンター前タイムリーを許し、2者が生還。高田北城は、この回5点を上げ、同点においつく。

 勢いに乗る高田北城は続く八回にも、7番・横田尚のヒットを皮切りに一死二塁のチャンスを作ると9番・安田(2年)のセンター前タイムリーで1点を勝ち越し。援護をもらった小林はこの1点を守りきり、被安打10、失点9(自責2)ながら完投し、10対9で高田北城が辛勝。ベスト8へ駒を進めた。

(取材=町井 敬史)

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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