試合レポート

尾道vs鳥取城北

2017.10.28

尾道が鳥取城北との「タテジマ対決」を制し、初戦突破!

尾道vs鳥取城北 | 高校野球ドットコム
井上愛斗(尾道)

 雲一つない快晴のしまなみ球場。今大会の開幕戦を戦うのは、秋は3年連続、春を含めると5季連続の中国大会出場となる鳥取城北(鳥取2位)と2011年以来、6年ぶりの秋季中国大会出場となる尾道(広島4位)。球場に詰めかけた多くの観客が熱視線を送る中、「中国秋の陣」が幕を開けた。

 先攻・鳥取城北、後攻・尾道。先発は鳥取城北がエース左腕・浦林直哉尾道は背番号7を背負う1年生・井上愛斗

 1回表、死球で出塁した1番垣内丈二を犠打で進め、いきなりチャンスを作った鳥取城北。迎えた3番山田椋一が右前にポトリと落ちるラッキーな安打でチャンスを拡げ、一死二、三塁。すかさず4番塩田祐暉が犠飛を放ち、鳥取城北が1点を先制。

 追う尾道は直後の1回裏、四球と失策で一死一二塁のチャンスを作る。迎えた4番河野椋斗は併殺コースの二ゴロを放つも、鳥取城北内野陣の連携が乱れ、二走が生還。すかさず同点に追いつく。更に続く5番塚本響が左前適時打を放ち、尾道が一気に逆転。

 リードを奪われた鳥取城北は直後の2回表、先頭の6番片山隼が中前打で出塁。更に二死後、9番浦林直哉も四球を選び、1番垣内丈二が左中間を深々と破る2点適時三塁打。鳥取城北が再びリードを奪う。

 2回裏、尾道は失策と安打で無死二、三塁のチャンスを作り、1番中津光人が左前に適時打を放ち、同点に。一死後、3番森田哲平も左前に適時打。勝ち越しを許したところで鳥取城北ベンチは先発の浦林直哉を諦め、背番号10の右腕・野田翔にスイッチ。代わった野田翔は後続を断ち、更なる得点は許さず。

 その後は両投手とも走者を許しながらも、スコアボードに0を並べていく。

 再び試合が動いたのは5回裏。内野安打で出塁した5番塚本響が内野ゴロと暴投で三塁まで進み、7番井上愛斗の打席でエンドランを敢行。井上が放った三ゴロで三走・塚本が生還。尾道がリードを拡げ、前半を折り返す。

 グラウンド整備明けの6回表、一死一、二塁で2番河野律樹が左前適時打。1点を返した鳥取城北だったが、反撃はここまで。7回は一死一二塁、8回は無死満塁と得点圏に走者を進めるも尻上がりに調子を上げた尾道先発・井上愛斗の前にあと一本が出ず。守りでも4失策を喫し、許した走者を起点に得点を奪われたことも痛手に。2012年以来のセンバツ出場を狙った鳥取城北だったが、初戦で姿を消すこととなった。

 尾道は地元球場での開幕戦を制しての初戦突破。ベンチ入り18人中11人が1年生の「若さ」も武器なだけに勢いづいたら面白い存在となりそうだ。

(文=井上 幸太)

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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