試合レポート

都立篠崎vs成立学園

2019.04.01

基本を積み重ねて成長した都立篠崎が初戦突破!

都立篠崎vs成立学園 | 高校野球ドットコム
完投勝利を挙げた髙橋光(都立篠崎)

【熱戦の模様をギャラリーでチェック!】

 第二試合に入り天候が一転、冷たい風に雨が時折降り出し、試合をやるには少しハードな環境の中、都立篠崎成立学園の試合は始まった。

 都立篠崎の先発は、エース・髙橋光。昨夏から公式戦で投げており、ストレートとカーブ、そして縦のスライダーを軸とする左腕。

 その髙橋は初回、成立学園の先頭・岸潤哉にセンター前を許すと、続く2番・和田銀露の打球が足に直撃する内野安打。3番・友光葵に送りバントを決められ得点圏にランナーを背負うと、4番・小林浩輔にライトへ犠牲フライを打たれ先取点を与える。

 1点を追う都立篠崎は1番・佐藤真が四球を選んで反撃の口火を切ると、2番・浅井詢平から5番・須藤珠稀也まで4連打などで一挙6得点。都立篠崎が一気に逆転に成功する。

 2回にも2点を奪って8対1と援護をもらった都立篠崎の髙橋は、3回に成立学園4番・小林、4回には味方のエラーで失点を重ねるも連打を許さない。

 5回に4番・齋藤航、5番・須藤のタイムリーで追加点をあげて12対4として迎えた7回。この攻撃を2点以内に凌げばコールドで1回戦を突破できる都立篠崎だったが、成立学園が黙っていなかった。
 2番・和田に四球を出すと、3番・友光と4番・小林、そして5番・白石大樹の3連続ヒットなどで3点を奪われ、12対7とされる。

 だが直後の攻撃、都立篠崎は一死から5番・須藤と6番・高橋に連続タイムリーが飛び出し、コールド成立。14対7で都立篠崎成立学園を退けた。

 試合後、7失点しながらも完投した都立篠崎エース・髙橋に話を聞くと、「緊張感もありましたが、野手を信じて自分のピッチングができました。あと初回はピンチでしたが、最少失点で切り抜けることができたのも良かったです。」と試合を振り返った。

 ただ、「初球はボール球が多かったですし、先頭打者に四球を与えてしまったのは反省です。」と次に向けての課題を語った。

 その髙橋投手について櫻井博文監督は、「調子はあまりよくなかったと思います。初回に打球が足に直撃してコンディションが悪い中、できるパフォーマンスをやっていたと思います。」と負傷しながも投げぬいたエースを称えた。

 今日の試合の都立篠崎の戦いぶりを見ると、バッティングでは甘いボールを逃さない。守備では堅実な守備でミスも少なく手堅い印象を受けた。このことについて櫻井監督に話を聞くと、
 「現在、校庭が使えないので、狭いスペースで基本練習の反復を徹底させました。ただ私立に負けないスイングをやろうと秋が終わってから決めて、一冬で10万スイングやろうと話しました。」とあくまで基本の反復がレベルアップにつながったと語る。

 その都立篠崎は2回戦で明学東村山と対戦が決まった。
 「守備には課題がありますね。点数もとられていますし、本戦ではイージーミス1つが命取りだと思いますので。とにかく確率を高めて、シード権を取りたいです。
 あと、昨年は国学院久我山に負けているので、リベンジできるように一戦一戦成長しながら戦えればと思います。」と櫻井監督は課題と意気込みを残した。

 昨春のリベンジを果たすため、まずは明学東村山相手にどんな戦いをするのか。彼らの成長に注目したい。

(取材=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.07

【8日登場の逸材一覧】大分の県立校に現れた148キロ右腕、U-18代表候補の右腕が登場! 

2024.07.07

シードで明暗!中京、岐阜、岐阜第一、県立岐阜商は初戦突破、市立岐阜商は逆転負け【2024夏の甲子園】

2024.07.07

帝京長岡、日本文理は快勝発進、東京学館新潟は劇的サヨナラ勝ち、六日町は初戦敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.07

ノーシード広島商が「逆襲」へ好スタート、尾道商、尾道東も0封ゲーム【2024夏の甲子園】

2024.07.07

大分では高田がサヨナラ勝ち、大分工、佐伯豊南が初戦を突破【2024夏の甲子園】

2024.07.05

白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】

2024.07.07

【8日登場の逸材一覧】大分の県立校に現れた148キロ右腕、U-18代表候補の右腕が登場! 

2024.07.07

シードで明暗!中京、岐阜、岐阜第一、県立岐阜商は初戦突破、市立岐阜商は逆転負け【2024夏の甲子園】

2024.07.07

帝京長岡、日本文理は快勝発進、東京学館新潟は劇的サヨナラ勝ち、六日町は初戦敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.07

ノーシード広島商が「逆襲」へ好スタート、尾道商、尾道東も0封ゲーム【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!