八幡浜vs今治北
発見多き激戦制した八幡浜、13年ぶりの決勝へ!
今治北戦5打数5安打6打点の八幡浜3番・石田 翔大(3年・左翼手)
両校ともに発見が多かった準決勝だった。
今治北最大の発見は先発した藤本 大洋(3年・172センチ69キロ・左投左打・今治市立西中出身)である。投球内容は4回を投げ4安打2四球2奪三振1失点。ただ、ストレートは最速136キロの球速以上に伸びを感じさせ、夏には県内屈指の左腕になることを確信させるものだった。この試合に限っては5回以降「勝負は夏なので」(青野 誠監督)継投策を選択したこともあり終盤に八幡浜の逆転を許した今治北だが、八幡浜投手陣から10安打を放った打線と藤本をはじめとする投手陣の歯車がかみ合えば、夏の愛媛大会でノーシードから13年ぶり2度目の甲子園出場も視野に入ってくる。
八幡浜は「冬の間に強化してきた」(門田 生部長)打撃力が光った。特に3番の石田 翔大(3年・左翼手・168センチ72キロ・右投左打・八幡浜市立愛宕中出身)は5打数5安打6打点の離れ業。逆転した8回裏には途中出場の9番・井上 京士(2年・右翼手・183センチ82キロ・右投右打・伊方町立伊方中出身)のフェンス直撃二塁打が口火となるなど、選手層の厚さも目に付いた。
終わってみれば80キロ台のスローボールと110キロ台のストレート・100キロ台のチェンジアップを巧みに使い分けた大田 龍輝(3年・162センチ66キロ・右投左打・大洲市立長浜中出身)を先発に、最速137キロを出した4番・一塁手兼任の山脇 康成(3年・173センチ76キロ・右投右打・八幡浜市立愛宕中出身)らを中継ぎとし、エースナンバーを背負う菊池 光陽(3年・170センチ72キロ・右投右打・伊方町立伊方中出身)を抑えに持ってくる継投策も功を奏し、八幡浜が実に13年ぶりの決勝進出を果たす形となったが、今後の努力で「驚き」を「確信」に変えていけば、両校は混戦が予想される愛媛大会の主役となれる可能性を秘めている。
(レポート=寺下 友徳)