鹿屋工vs志學館
2回19得点の猛攻・鹿屋工
2点を先取した鹿屋工打線が2回に火を噴く。
四球を皮切りに、下位打線の連続バント攻撃が野手の意表を突き、満塁とし、9番・榎原皇太(3年)のレフト前2点タイムリーを皮切りに、一気に畳みかけた。
二死一二塁で2巡目の打順が回ってきた9番・榎原が走者一掃のライトオーバー三塁打を放つと、1番・猜山颯太(3年)はセンターオーバーのランニングホームラン。4番・矢北香二郎(3年)のライトオーバー三塁打まで5連続長打となった。この回、打者22人、13安打、5四球で19得点を挙げた。
終わってみれば25安打31得点と大差をつけての圧勝。鹿屋工・藤﨑智弘監督は「点差がついても集中が途切れなかった」ことを何より喜んだ。
2回の19得点はバントヒットあり、ランニングホームランありと大技小技織り交ぜた多彩な攻めを見せたが、打球の大半は野手の間を低い打球で鋭く抜く、質の良い打球だった。「3年生が全員ベンチ入りし、全員の意識が上がった成果」だという。4、5回は代打の堀内謙汰(3年)、二木瑠星(3年)がタイムリーを放つなど、途中出場の選手もヒット、打点を挙げる活躍を見せた。
何より「志學館の選手たちのひたむきさに感動した」と藤﨑監督。どれだけ打たれても淡々と投げ続けるエース平山浩丞(3年)をはじめ、12人と少人数ながら元気が途切れない姿に「自分たちが逆の立場だったら同じような気持ちで試合ができるだろうか」と思った。だからこそ、メンバーを代えても最後まで手を抜くことも、集中を切ることもなく攻め切ることができた。
(文=政 純一郎)
2019年 第101回全国高等学校野球選手権大会鹿児島大会
■開催期間:2019年7月6~7月23日(予定)
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