新田vs松山聖陵
松山聖陵、新田に競り負け3年連続センバツは絶望的に
先発8回完投も被安打10 失点5に終わった松山聖陵・平安山 陽(2年)
昨年・今年と2年連続センバツ出場、夏の愛媛大会も準優勝の松山聖陵が9月28日(土)より16チームにより行われる「令和元年度秋季四国地区高等学校野球愛媛県大会」出場をかけた中予地区予選代表決定戦で新田に敗れ、3年連続のセンバツ出場が絶望的となった。
松山聖陵の先発はプロ注目の最速142キロ右腕・平安山 陽(2年・177センチ80キロ・右投右打・名護市立大宮中<沖縄>出身)。8月の中予地区新人大会では愛媛大会前から抱えていた前ひざの痛みを考慮し、ショートリリーフに専念。この新田戦が約2ヶ月ぶりの公式戦先発となった。
ただ平安山は「追い込めていないところがある」と8月より復帰した荷川取 秀明監督も認めるように2回裏には2死一塁から2死球3安打を許し4失点。8回を119球で完投こそしたものの、被安打10・与四死球4・奪三振2で5失点(自責点4)と本来の出来とはほど遠いものだった。
対して新田は夏の愛媛大会で小松の前に初戦敗退に終わった以降「こじんまりしたままでは全国で戦えない」と大きく戦術をシフト。8月末恒例の埼玉県遠征で花咲徳栄に1対5、上尾にサヨナラ勝ち、浦和学院に12対5で打ち勝った自信を手に1番・池内 柊仁(2年・中堅手・172センチ66キロ・右投左打・松前町立北伊予中出身)が4打数4安打1盗塁1得点、4番の古和田 大耀(1年・捕手・174センチ92キロ・松山中央ボーイズ出身)も5打数2安打1打点と躍動した。
それでも松山聖陵は終盤に意地の3点を返し、なおも9回表一死満塁の逆転機を作ったものの、ここは粘り強く投げていた新田先発・渡部 凱斗(2年・180センチ72キロ・右投左打・松山市立余土中出身)の後を継いだ8月からの投手本格転向右腕・森田 柊呂(2年・180センチ79キロ・右投右打・愛媛松山ボーイズ出身)の前に4番・岸田 明翔(2年主将・捕手・174センチ88キロ・右投右打・高槻ボーイズ<大阪>出身)が夏愛媛大会決勝戦に続く併殺打に仕留められて万事休すとなった。
これで3年連続センバツ出場が絶望的になった松山聖陵。アドゥワ 誠(広島東洋カープ)を擁し夏の甲子園初出場を決めた過程と対戦相手含め全く同じ状況から「何とか夏までに逆襲する」(荷川取監督)意気を持って4年ぶり2度目の夏甲子園を狙うことになる。
(レポート=寺下 友徳)