獅子奮迅の投球で1失点完投の健大高崎・下慎之介 成長のきっかけは関東大会
下慎之介(健大高崎)
11月15日からスタートした明治神宮大会。第1試合では健大高崎が延長10回タイブレークの末、7対1で倉敷商を下し1回戦を突破した。
この試合で最も躍動したのは、健大高崎のエース左腕・下慎之介だった。
直球は常時130キロ台前半だが球には力があり、またカーブやスライダーなどキレのある変化球を低めに集めて倉敷商打線を翻弄。打線がなかなか得点を奪えない中で、獅子奮迅の投球を見せた。
「ピンチでも何とか踏ん張って、1失点で抑えたのが今日の収穫です。今日はいつも以上に調子が良く、ブルペンからボールが低めに集まっていたので、それを利用して打たせて取る意識で投げました」
秋季群馬県大会では、「粘り切れなかった」と話すように準決勝で前橋育英に5対0で敗戦。そこからは中学時代からバッテリーを組む戸丸秦吾と共に、関東大会を勝ち抜く中で精神的な成長を遂げてきた。
「特に関東大会の西武台戦は、ピンチを何度も作りながらも最後まで粘り強く投げることができました。あの試合で大きく成長したと思います」
精神面だけではない。新チームになってからは体作りは精力的に行っていき、体重は4キロの増量に成功。球速も130キロ台中盤だったのが現在は141キロにまで到達し、頼れるチームのエースに成長した。
心身共にたくましく成長し、全国の舞台でも存在感を示した下。次戦の明豊戦では、どんなピッチングを見せるのか注目だ。
(記事: 栗崎 祐太朗)