健大高崎・青柳監督が想いを語る。3年生にしっかりと『終われる舞台』を用意してあげたい
健大高崎・青柳監督
20日、日本高野連は運営委員会を開催し、8月10日開幕予定の全国高等学校選手権野球大会と49地方大会中止の中止が決定した。今回の決定を機に多くの指導者たちが今の思いを語った。
昨秋、初の関東大会出場を果たし、3年ぶりのセンバツ出場を果たした健大高崎。
青柳監督はまず3年生の心情を思いやった。全国に拡大した緊急事態宣言の影響により、休校が5月末まで延長となり、野球部も活動停止。県外生全員が帰省をしている。
健大高崎だけではなく、多くの学校は今回の決定は指導者と生徒が離れた状態で知ることとなった。
20日の前からいろいろな報道がなされたが、青柳監督はそのことは触れず、選手に電話する時はマイナスな気持ちにならないよう、前向きな気持ちにさせることを心がけた。
健大高崎は卒業後、ベンチ入り問わず、多くの選手が大学で続ける選手が多い。出口をしっかりと考えている青柳監督でも夏の大会というのは特別なものがあると語る。
「最後の夏がないと締まりがないという声もありますが、本当にその通りだと思います。やはり『終わり方』だけはしっかりしてあげたいですね。けじめをつけて、3年生でこれで『終われた』というものになれば、次のステップアップへ向けて切り替えることができると思います」
そして全都道府県で地方大会に変わる大会が開催されることを願っていた。
「これまでの報道を見ても、高野連の方々は開催へ向けて、考えていただけているので、何かしらの大会は全国で、全部の県で共通してできればと思います」
健大高崎は6月から活動再開へ向けて動き出し、じっくりと準備を行う。今年の健大高崎は昨年初戦敗退に終わり、下剋上という言葉を掲げ、関東大会優勝、明治神宮大会準優勝としっかりと積み上げてきた。だからこそ、その成果を発揮する舞台が用意されることを願いたい。
(取材=河嶋 宗一)
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