尽誠学園vs丸亀城西
尽誠学園、探究の横綱相撲で夏の香川県大会4年ぶり決勝戦進出!
2回裏尽誠学園一死満塁から3番・仲村 光陽(3年・遊撃手)が三塁線2点二塁打を放つ
「丸亀城西のことは徹底的に研究してきました」
エースナンバーを背負う村上侑希斗(3年・左投左打・173センチ70キロ・南部リトルシニア<和歌山>出身)をはじめとする投手陣を特進クラス所属の頭脳でコントロールする橘孝祐(3年・捕手・右投右打・170センチ71キロ・高松市立香東中出身)が試合後明かしたように、この準決勝で尽誠学園の丸亀城西対策に漏れは一切なかった。
まずは先発投手の予想。西村太監督は「自分が丸亀城西の監督だったら」視点で、右腕・百々巧真(3年・右投右打・173センチ67キロ・多度津町立多度津中出身)の先発を的中。各打者がボールを見極めて2回裏に押し出しで先制点を奪うと、2番手以降の丸亀城西左腕勢からはフルスイングにシフトチェンジ。
大会3試合で11打数2安打1打点と不振にあえいでいた3番・仲村光陽(3年・遊撃手・右投右打・178センチ75キロ・名古屋アスリートクラブヤング<愛知>出身)が「タイミングの取り方をつかんで」この回に三塁線2点二塁打。
4回裏に試合を決める高校通算16本塁打となる3ランを放てば、3回裏には二死満塁から7番・福島武颯士(2年・左翼手・174センチ69キロ・東大阪布施ボーイズ<大阪>出身)が、叔父の谷佳知(元オリックス・バファローズ、読売ジャイアンツ)の現役時代を思わせる「野球人生初の」グランドスラム。「昨日も3年生からアドバイスをもらった」左腕対策が見事に功を奏した。
守っても尽誠学園は先発・村上のキレのあるストレートを前面に押し立てる策で丸亀城西を3安打0封。「ストレート系に強い丸亀城西打線に対し、130キロ台でも押し込めた」と投手担当の青山 剛コーチも納得の表情だった。
これで尽誠学園は大会前から主将の菊地柚(3年・二塁手・右投右打・171センチ69キロ・ヤング神戸須磨クラブ<兵庫>出身)も掲げていた「ぶっちぎりで優勝」まであと1勝。4試合連続コールド勝ちとその過程を体現している彼らは、いよいよ6日後に迫った「2020甲子園高校野球交流試合」智辯和歌山(和歌山)戦も視野に入れながら、謙虚にかつ大胆に2016年以来4年ぶりとなる夏の香川県頂点決定戦へ挑む。
(レポート=寺下 友徳)