試合レポート

千葉商vs我孫子二階堂

2021.04.24

ポニー日本代表経験者・市原尚弥ら中軸が活躍!千葉商が成田の待つ2回戦へ!

千葉商vs我孫子二階堂 | 高校野球ドットコム
千葉商得点シーン

 24日から開幕した春季千葉県大会。[stadium]千葉県野球場[/stadium]では千葉商我孫子二階堂を6対0と鮮やかな速攻劇で下した。

 初回、千葉商我孫子二階堂先発・下川 玲弥の不安定な立ち上がりを逃さない。先頭の飯田 槙之介のヒットを皮切りにチャンスを作ると、3番・島元 虎次郎のタイムリーと5番・永岡 蓮の犠牲フライで2点を先取する。

 3回には相手バッテリーのミスで3点目を奪った千葉商の先発・近藤 天音。角度を付けた120キロ台のストレートと100キロ台の変化球の緩急で相手打者を打ち取る技巧派左腕。3回まではランナーを背負うことが多く、制球を乱す場面も続いた。ただ4回以降は変化球でカウントを稼ぎ、リズムの良い投球で我孫子二階堂に反撃を許さなかった。

 追加点が欲しい千葉商は6回、一死満塁から3番・島元の3打点目のタイムリーなどで一挙3得点と中押しに成功。6対0とリードを広げると、そのまま千葉商我孫子二階堂を封じて勝利した。

 勝った千葉商は3番・島元、4番・市原 尚弥、そして5番・永岡のクリーンナップ3人がチームの柱。島元はまだ細身ではあるが、バランスの取れた体型をしている。一塁駆け抜けは手動での計測で4.1秒とまずまずだというところだが、手元までボールを引き付けて、鋭いスイングではじき返していく。バットコントロールが良く、上手くバットにミートさせる巧打者だった。

 4番・市原はキャッチャーも務める攻守の要。中学時代は市原ポニーで日本代表にも選ばれた実績がある。当時は9番バッターとして出場していたが、神村学園甲斐田 紘整星稜マーガード 真偉輝に刺激を受け、自信を持っていたバッティングに磨きをかけてきた。

 そのバッティングは、我孫子二階堂バッテリーに勝負を避けられたが、ヒット1本、打点1と4番の務めを果たした。オープンスタンスから少しヘッドをピッチャー方向に入れながらトップを作ると、思い切りの良いスイングで打球を飛ばしていく。この思い切りの良さは中学時代の指導者からの金言があった。

 「チャンスの場面で三振をしても凡退をしても同じアウトだからという言葉をもらって、それを今でも大事にしています」

 その市原の後ろを打つ5番の永岡はリストを活かしたバッティングが特徴的で、第1打席はレフトへ犠牲フライを放つ活躍で勝利に貢献した。

 秋は日体大柏に0対2で敗れたことを受けて「冬場はバットを振り込んできました」と打撃強化に努めてきたと市原主将はオフシーズンの取り組みを語る。2度目の緊急事態宣言の影響で平日の90分間しか練習できない時期もあったが、「1球1球集中して取り組んできました」と量よりも質を高めてきた。

 次戦は成田と試合。練習試合でもよく戦う間柄だが、千葉商成田にあまり勝てていない。だが、夏のシードがかかった一戦に闘志は十分燃えている市原。「勝ってシードを取りたい」と意気込みを残したが、果たしてシード確保となるのか。

(取材=田中 裕毅

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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