佐藤輝明だけじゃない!阪神で台頭する新戦力たち
高校時代の熊谷 敬宥(仙台育英-立教大-阪神)
今シーズンも新戦力が躍動している。なにも新戦力というのは、佐藤 輝明(阪神)や早川 隆久(楽天)といった新人、梶谷 隆幸(巨人)や近藤 弘樹(ヤクルト)といった移籍選手、そしてオスナ(ヤクルト)やスモーク(巨人)といった新外国人だけではない。
昨シーズンまでは一軍での戦力となっていなかったが、今シーズンに入ってからブレイクしつつある選手も複数いる。在籍2年目以降の”新戦力”を各球団ごとに紹介したい。
首位を快走する阪神は佐藤や中野 拓夢、そして伊藤 将司といった、ドラフトで指名された新人達の活躍が目立っている。しかし、それ以外にも“新戦力”は存在する。
投手では昨シーズン途中に飯田 優也との交換トレードで阪神に加入した小林 慶祐がそうだ。小林は八千代松陰高から東京情報大、日本生命を経て2016年ドラフト5位でオリックスに入団した右腕。1年目から中継ぎとして35試合に登板していた。その後も中継ぎとして起用されていたが、阪神に移籍後はわずか2試合の登板にとどまり戦力となることはできなかった。
しかし、今シーズンは開幕一軍スタートを勝ち取ると、9試合連続無失点と結果を出す。当初は点差の開いた場面での起用が主だったが、僅差での登板も機会も増えてきた。5月7日のDeNA戦では0.1回4失点と打ち込まれたものの、岩貞 祐太、岩崎 優、スアレスに繋ぐ役割として小林の存在は欠かせない。緊迫した場面で結果を出すことができれば、勝ちパターン入りも見えてくる。
野手では熊谷 敬宥がバックアップ要員として存在感を発揮している。熊谷は仙台育英高から立教大を経て2017年ドラフト3位で入団した内野手。ここまでの3年間で一軍出場は57試合となっており、完全なる戦力とはなりきれていなかった。
しかし、今シーズンは開幕直後の3月28日に一軍へ昇格すると、一度も降格することなく帯同を続けている。打席数はわずかに1だが、代走や守備固めとしてここまで20試合に出場。盗塁も3つ記録した。守備に不安の抱える選手が多いなか、二塁、三塁、左翼、中堅と守備につき、内外野守れるユーティリティーとして重宝されている。
2005年以来の優勝を果たすためには、主戦力だけでなく小林や熊谷といったメンバーの活躍も重要となってくる。ここから先も、チームを助ける働きをすることに期待がかかる。
<2021年シーズン成績>
小林 慶祐
13試合 0勝1敗3H 防御率4.09
熊谷 敬宥
20試合 打率.000(1打数0安打) 0本 0打点3盗塁
※数字は2021年5月9日終了時点
(記事:勝田 聡)