中学軟式から誕生した144キロ右腕は作新学院へ 地元で全国制覇目指す
小川 哲平投手
2021年の中学軟式球界を席巻した剛腕・小川 哲平投手(日光市立落合中)が、4月から作新学院(栃木)へ進学することが分かった。
「高校野球で活躍する」ということを見据えて、ケガのリスクの少ない中学軟式を選択して腕を磨いてきた小川は、ALL栃木に2度選出。3年生の時には全日本少年春季軟式野球大会に出場して、決勝で星稜中(石川)の前に敗れたものの、準優勝を経験した。
高校への進学時は県内外問わず多くの学校から声をかけられたが、悩みぬいた末に地元の強豪・作新学院を選択した。
「地元で優勝したい、栃木県で優勝したいと思って、作新学院に行くことを決めました」と進学理由を挙げたが、続けて話したのは環境面についてだった。
「何度か練習の様子を見させてもらったのですが、常に緊張感をもってやっている印象があり、そこが自分とマッチしているように感じています」
その他、挨拶など「(自然と)応援されるようなチームだと思いました」と野球以外の部分も見て、地元の名門校に進むことを決意した。輝かしい実績だけではなく、そうしたところまで大事にするのは、小川の中にある明確な目標とマッチしているのもあった。
「応援される選手になることも目標にしていたので、自分のなかでは先生方への挨拶を徹底して『応援しよう』と思ってもらえるようにやってきました。その点が小針監督のご指導と合っていると思ったことも決め手でした」
144キロというスピードボールだけではなく、マインドの部分も15歳であることを一瞬忘れてしまいそうな志の高さ、視野の広さを持つ小川。江川卓氏の再来、「森木2世」と様々な声がすでに聞こえているが、果たして3年後、作新学院の伝統ある1番を背負い、甲子園で投げる姿が見られるのか。これからの成長曲線が楽しみだ。