Column

23年世代はドラフトだけではなく、U-18でもドリームチームになる可能性があり!?

2022.09.19

23年世代はドラフトだけではなく、U-18でもドリームチームになる可能性があり!? | 高校野球ドットコム
緒方漣、前田悠伍、佐々木麟太郎、尾形樹人

 米国・フロリダで行われた第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップは、米国が優勝を収め、日本は3位に入った。

 来年もU-18ワールドカップが開催されれば、現在の高校2年生世代を中心に代表選手が組まれると思うが、間違いなくドリームチームになると断言する。

 投打ともにU-18世代では世界クラスと呼べる投手がいる。前田 悠伍投手(大阪桐蔭)、東松 快征投手(享栄)、仁田 陽翔投手(仙台育英)と、145キロ以上の速球を投げ、一定レベルの変化球も併せ持つ投手が並ぶ。

 前田は抜群の切れ味を誇るスライダー、カットボール、そして大きく落ちるチェンジアップがあり、東松はカーブがよく、仁田はスライダーの切れが良い。

 

 同じ世代でこれほどの力量を持った左腕投手3人が並ぶのは、なかなかない。ポテンシャルの高い選手が多い韓国、台湾、米国にも十分勝るのではないか。

 さらに、140キロ後半の速球を投げ込む平野 大地投手(専大松戸)、宮國 凌空投手(東邦)、松石 信八投手(藤蔭)と右投手にも速球投手が並ぶ。

 打者では佐々木 麟太郎内野手(花巻東)の成長に期待がかかる。183センチ、117キロと体格は米国選手ともひけをとらないスケール感があり、佐倉 侠史朗内野手(九州国際大付)、真鍋 慧内野手(広島広陵)と、スラッガーも多く、見ていてワクワクする。

 スケール型の選手だけでなく、実戦型の選手も多い。今夏、仙台育英(宮城)の甲子園優勝に大きく貢献した大型捕手・尾形 樹人はハイレベルのディフェンス力、巧打力を持つ。そして、多くの人を魅了させる守備を持ち、野球脳も非常に高いショートストップ・緒方 漣内野手(横浜)など、守備力を求める傾向が強い選考委員にとっても、ぴったりな選手が多い。

 スケール型ばかりが目立つと脆さが多いチームになり、実戦型が多くてもスケールが小さいので、個の力が大きい強豪国に圧倒されてしまう。うまく融合させたチームこそが世界一となる確率が高まると言える。その点を踏まえれば、23年世代は世界一を狙えるドリームチームになるかもしれない。

(記事=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.28

スコアラーが8ヵ月後エースに急成長! オリドラ2ルーキーを輩出した聖カタリナ学園(愛媛)に今年も190cm大型投手が現れる!

2024.06.27

慶應ボーイの学生監督が率いる慶應志木 来る夏は「現役の時よりも緊張するかもしれません」

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!

2024.06.11

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在41地区が決定、長崎、高知、新潟、大分などでシードが決まる〈6月10日〉

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.21

なぜ高校野球の新たなリーグ戦は拡大し続けているのか?『チームのために個人がいる』ではなく『個人の成長のためにチームがある』~野球指導者・阪長友仁のビジョン後編~【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.7】