オリックスのルーキー7人中6人が1軍デビュー、椋木は「天国と地獄」
池田陵真(大阪桐蔭出身)
プロ野球は公式戦の全日程が終了した。今年も新人たちが1軍で活躍。貴重な戦力となったチームも少なくない。一方で将来を見据えて2軍で汗を流した選手もいる。各球団のルーキーたちはどのような1年だったのだろうか。その成績を振り返ってみたい。
パ・リーグ2連覇を達成したオリックスは7人(支配下)の新人のうち6人が1軍で出場機会を得た。
ドラフト1位の椋木蓮投手(高川学園ー東北福祉大)は春季キャンプで故障し離脱したこともあり1軍デビューは7月7日だった。初登板で6回無失点の好投を見せ初勝利を挙げると、2試合目の登板となった7月20日の日本ハム戦では9回2死までノーヒットピッチング。
デビューから2戦2勝でプロ野球人生をスタートさせた。しかし9月8日の西武戦で2回途中に右肘の違和感で降板。その後、トミー・ジョン手術を受けることが発表された。1年目はまさに天国と地獄だった。
その他の投手ではドラフト7位の小木田敦也投手(角館高ーTDK)が中継ぎとして16試合に登板。5ホールドを挙げ優勝に貢献した。同6位の横山楓投手(宮崎学園ー國學院大ーセガサミー)は1軍での登板がなかった。
野手ではドラフト2位の野口智哉内野手(鳴門渦潮ー関西大)が、本職の遊撃だけでなく中堅を含めた外野でも起用され54試合に出場し打率.226とまずまずの成績。プロ初本塁打も記録している。同じく大卒の渡部遼人外野手(桐光学園ー慶應義塾大)は16試合に出場するも打率.059と打撃面で苦しんだ。
ドラフト3位の福永奨捕手(横浜高ー国学院大)は捕手という難しいポジションながら5試合に出場した。そのうち3試合はスタメン出場だった。また、プロ初安打も記録している。
唯一の高卒ルーキードラフト5位の池田陵真外野手(大阪桐蔭)も5月1日に1軍登録され6試合に出場。そのすべてがスタメン出場。プロ初安打を含む3安打を放った。しかし5月13日を最後に登録を抹消されて以降は、1軍昇格を勝ち取ることができなかった。
<ルーキー成績>
※育成選手は支配下登録された選手のみ
1位:椋木蓮(東北福祉大/投手)
[1軍]4試合(17.2回) 2勝1敗 防御率1.02
[2軍]9試合(46.2回) 4勝3敗 防御率3.28
2位:野口智哉(関西大/内野手)
[1軍]54試合 打率.226(155打数35安打) 1本塁打 6打点
[2軍]45試合 打率.245(155打数38安打) 4本塁打 20打点
3位:福永奨(国学院大/捕手)
[1軍]5試合 打率.125(8打数1安打) 0本塁打 0打点
[2軍]85試合 打率.206(199打数41安打) 1本塁打 16打点
4位:渡部遼人(慶應義塾大/外野手)
[1軍]16試合 打率.059(17打数1安打) 0本塁打 2打点
[2軍]79試合 打率.259(294打数76安打) 1本塁打 26打点
5位:池田陵真(大阪桐蔭高/外野手)
[1軍]6試合 打率.150(20打数3安打) 0本塁打 1打点
[2軍]103試合 打率.239(327打数78安打) 4本塁打 32打点
6位:横山楓(セガサミー/投手)
[1軍]出場なし
[2軍]25試合(26.2回) 0勝2敗 防御率2.36
7位:小木田敦也(TDK/投手)
[1軍]16試合(14.1回) 0勝0敗5H 防御率3.14
[2軍]37試合(39.2回) 0勝3敗6S 防御率3.18
※2022年シーズン終了時点
(記事=勝田 聡)