広陵のボンズ、真鍋があの号泣から1年、成長を見せた
広陵・真鍋慧
<第105回全国高校野球選手権広島大会:広陵9ー0大竹(7回コールド)>◇14日◇2回戦◇三次きんさいスタジアム
広陵の真鍋 慧内野手(3年)が負けられない最後の夏初戦に臨み、1発こそなかったが2安打1打点の活躍を見せた。
3番・一塁手でスタメン出場。1回1死二塁で迎えた第1打席では左翼フェンス際への大きな飛球で左飛だったが、4回の先頭打者で迎えた第2打席では、初球の緩いカーブを右前へ運んでみせた。相手投手の得意球に泳がされることなく、しっかりと引き付けての痛烈なライナー。チーム初安打で打線を鼓舞し、この回の2得点を呼び込んだ。
第3打席では、5回2死二塁から左翼線へ落ちる適時二塁打で、貴重な追加点をたたきだした。フラフラと上がった打ちそこないの打球だったが、勝利への気持ちが天に通じた。
思い返せば約1年前、屈辱の敗戦を味わった。昨年夏の広島大会の初戦で強豪の広島新庄に勝利して迎えた3回戦で、英数学館に1対2で敗れた。真鍋は相手センターのファインプレーに阻まれたが最後の打者となり、人目をはばからず号泣した。
今年のチームは、この敗戦以来、広島県内では公式戦無敗を誇ってきた。真鍋をはじめ、昨年の借りを返すためにも、今夏は最後まで県内無敵を貫く。