試合レポート

桐朋vs都立練馬

2023.07.10


1回2点適時打を放った桐朋・森井翔太郎

桐朋7回コールド発進! 初回 森井の2点適時打などで都立練馬を圧倒

 今大会、府中市民球場での最初の試合のため、試合開始に先立ち地元の少年野球チーム・九小新町ニューナインの亀田健将君が投手、高野翔君がキャッチャーで始球式が行われた。
 
 桐朋には投打二刀流で注目の2年生・森井 翔太郎がいるが、この試合は、4番、三塁手で出場した。そして森井のバットが勝利を呼び込んだ。

 1回表桐朋は、2番の菅原 嵩史の中前安打に、3番・川上 太輔の死球で一、二塁とし、4番の森井を迎える。ここでワイルドピッチがあり走者が二、三塁に進み、森井の中前安打で2人が還る。森井はすかさず二盗し、ワイルドピッチもあり三塁に進む。そして6番・大西 悠平の遊ゴロで、果敢に本塁を陥れ、1点を追加した。最速145キロ越えのストレートや長打力が注目される森井であるが、身体能力の高さ、弾むように走る足のバネにもみるべきものがある。

 桐朋は2回表も四球や野選でつかんだチャンスで、1番・久保 朝陽が二塁打を放ち2点を追加。さらに3番・川上の左前安打で1点を追加する。

 桐朋の先発・飯島 廣和は両手を高く上げて投げる独特のフォームだ。「高1のころまでは、普通のフォームでした。肘が上がらない時期があり、肘を上げてやってみようということで始めました」と飯島。手のあげ方など、試行錯誤してつかんだフォームのようだ。飯島はこの試合、ほぼ危なげのない投球であったが、都立練馬は、2回裏は5番・橋本 蒼の二塁打のほか、安打と死球で二死満塁とし、1番・田中 琉生の中前安打で2点を返した。

 しかし桐朋は攻撃の手を緩めず、3回表は1番・久保の遊撃手の後方に落ちる安打で1点を追加。4回表は森井の二塁打などで3点を追加した。

 5回以降、練馬は先発の染井 翔太を受け継いだ、エースの小沢 柊太が時に横から、時にやや上からと腕の位置を変えながら投げる変則投法で桐朋を抑えた。しかし4回までの失点が響き10―2、7回コールドが成立した。

 森井はこの試合で3打数2安打の3打点。5回には申告敬遠も経験した。ただ森井としては、安打を打っても、甘い球を「ホームランにできませんでした」ということが不満のようだ。

 桐朋にすれば緊張の初戦。「初回に点を取ったことが大きかった」と田中隆文監督。森井の成長とともに、チーム全体も確実に力をつけている。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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