試合レポート

大成vs都立四商

2023.07.10


成・松井優也ランニング本塁打を放つ

大成 4番・松井のランニング本塁打で突き放し5回コールド

都立四商は秋や春は部員数が足りず、連合チームで臨んだ。この春1年生が9人加わり、単独チームでの出場が実現した。四商は1回裏、エースで1番打者の2年生・鈴木 士が二塁打を放ち、このメンバーでただ一人の3年生である4番の鈴木 駿大の右前安打で、幸先よく1点を先行した。しかし大成のベテラン・五島徹也監督は、「1点ですんだので、助かりました」と語る。

2回表から大成の猛攻が始まる。この回は8番・高橋 史弥と1番・左村 達也の適時打で2点を入れて逆転。3回表は、3番・三島 巧巳の二塁打に続き、4番の松井 優也はセンターに強い打球。これを四商の中堅手が捕球できず、球が外野を転がる間に松井は一気にホームイン。松井のランニング本塁打で2点を追加した。「次のバッターにつなげるつもりで打ちました。二塁を回ったところで行けると思いました。ランニングホームランは高校に入ってからは初めてです」と語る。

松井は4回表も二塁打を放ち、大成はこの回3点を入れた。「松井で何点入るかが勝負です」と語るほど、五島監督の松井への信頼は厚い。その松井の活躍で、試合は一方的になってきた。四商としては、1年生が多いだけに、守備の不安もあった。5回表大成はそうしたミスに、9番で主将の虫賀 淳一の二塁打などで4点を追加。11―1と10点差がつき5回コールドが成立した。

最後は点差が開いたが、四商はこの代では初めての単独チームでの出場。それができたのも新入部員が入ればこそであるが、マネージャーを含め、たった2人の3年生の存在も極めて大きい。コロナなどで厳しい時期もあっただけに、飯田崇人監督は、「よく頑張りました」と労をねぎらった。

勝った大成は3回戦で都立立川と対戦する。それに勝てば、日大三など第1シードのブロックと戦うことになる。五島監督は、「明るくへこたれないチーム」と言う。今後の戦いが注目される。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.06

23年三重王者・いなべ総合が初戦で敗れる!9回に逆転満塁弾を許す

2024.07.06

MAX153キロ、高校通算39本塁打、偏差値70! 東京の超進学校に現れた“規格外の男”森井翔太郎の「気になる進路」

2024.07.06

高校生ドラフト期待度ランキング10位-1位 ドラフト上位有力“超高校級の逸材”の中から1位に輝いたのは…?【2024夏直前版】

2024.07.06

【7日登場の逸材たち】超進学校・桐朋の二刀流が登場!横浜隼人の149キロ右腕、名門・県立岐阜商の149キロ右腕などプロ注目選手が続々初戦を迎える

2024.07.06

謎の新鋭・エナジックが5回コールド勝ち発進!監督は沖縄界きっての名将が率いる

2024.07.05

白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】

2024.07.05

春連覇した加藤学園は悲観達成を狙う! 静岡、日大三島、藤枝明誠、プロ注右腕・小船を擁する知徳らが行く手を阻む!?【2024夏・静岡大会展望】

2024.07.05

静岡大会ではノーシード勢が初戦、常葉大菊川、聖隷クリストファーが開幕6日に登場【2024夏の甲子園】

2024.07.05

大阪大会は京セラドーム大阪で6日に開幕、大阪桐蔭は14日、履正社は14日に初戦【2024夏の甲子園】

2024.07.05

三重大会が6日開幕、昨夏代表のいなべ総合が初日に登場【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!