試合レポート

【U-18】壮行試合 高校日本代表 vs 大学日本代表

2023.08.28


高校日本代表が大学日本代表のパワーに圧倒され完敗、収穫はエースの前田の快投

<壮行試合:大学日本代表8-0高校日本代表>◇28日◇東京ドーム

高校日本代表が大学日本代表に0対8の完封負けを喫した。

まさに完敗と呼べる試合だったが、無理もなかった。今年の大学日本代表の投手陣は全員4年生で、ドラフト候補に挙がる投手ばかり。オープン戦2試合の投手の球速は130キロ前半〜130キロ後半程度。そこではしっかりと捉えることができた選手もいたが、大学日本代表は150キロ超えが当たり前。さらに馬淵監督も評価したように、130キロ後半のフォーク、カットボールも厳しいところに投げられた。まだ木製バットでの実戦経験が少ない高校日本代表の選手たちが打つのは無理だった。

唯一、評価できるのは、高いミート力を示していた寺地 隆成捕手(明徳義塾)と、武田 陸玖投手(山形中央)の2人。寺地は速球にもついていくことができ、武田はバットコントロールの高さを示していた。やはりこの2人はキーマンとなるだろう。

投手陣全体でも15安打を許し、7番手で登板した仙台育英高橋 煌稀投手は「投げミスは1球も見逃してくれませんでした。逆球が多かったので修正したい」と振り返った。

収穫を挙げるなら、投手陣のエース・前田 悠伍投手(大阪桐蔭)の投球だ。先発2回を投げて無失点と、強豪国相手でも十分に勝負できる内容を示した。直球も常時137キロ〜145キロとオープン戦よりも走っていた。伝家の宝刀であるチェンジアップでも大学生相手に空振り三振を奪えていた。スライダー、ツーシームの切れもよく「ツーシーム、チェンジアップは手応えがあった」と本人が語るように、駆け引きの部分は大学生に負けていなかった。

世界大会を前に、大学日本代表のようなパワーで圧倒するチームと対戦できたことが、本番での戦いにつながることを期待したい。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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