Column

意外ではない佐々木麟太郎、真鍋のU-18代表の選出外、代表に選ばれた内野陣を考察 

2023.08.23


8月31日から台湾(台北・台中)で開催される「第 31 回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」へ出場する野球日本代表「侍ジャパン」U-18 代表20人が22日、発表された。

今回の選考で馬淵監督のカラーがでたのは、内野手だと考えている。

起用する選手のタイプというのは、ポテンシャルの高さやスケールの大きさではなく、指揮官が目指す野球にマッチした選手によって決まる。高校通算140本塁打のスラッガー・佐々木 麟太郎内野手(花巻東=3年)、高校通算62本塁打の真鍋 慧内野手(広陵=3年)が選出外となったのも意外ではない。4月に行われた1次合宿からみても、存在感を示していた選手が選ばれた。

<内野手>
山田 脩也仙台育英=3年)
高中 一樹聖光学院=3年)
緒方 漣横浜=3年)
森田 大翔(履正社=3年)
小林 隼翔広陵=3年)

山田は、今年の仙台育英の攻守の要。高いバットコントロールで安打を連発し、盗塁や、小技もこなす。守備はスピーディーで、大舞台でもしっかりと捕球できる技術がある。今年の代表選手の構成を見ると、スモールベースボールになるのは明白で、スローイングが若干不安とはいえ、仙台育英で野球を学んできた山田がやはり中心となりそう。

高中は1次合宿で好投手からでも快打を連発していた。木製バットへの対応力は高く、走塁技術も高い。遊撃、二塁もこなし、上位打線として期待できる選手ではないだろうか。

緒方は実に丁寧にプレーできる。木製バットは普段から練習をしてきた選手で、1次合宿でもしぶとい当たりを連発していた。馬淵監督が求める緻密な野球にも対応できる選手だといえる。

森田は主軸として期待される。甲子園で2試合連続本塁打をマークした。木製バットでも対応できそうな高い打撃技術があり、パワーもある。三塁守備から見せる強肩を見ても問題ない。今年の選出の兼ね合いを見ても、三塁以外のポジションをこなす可能性は十分にある。

小林は内野陣の中で最も強肩。木製バットの対応でも、シャープなスイングで鋭い打球を飛ばしていた。打席を重ねれば持ち味を発揮する可能性がある。いろんなポジションを守る可能性はありそうだ。

惜しくも選考漏れとなった真鍋だが、1次合宿では馬淵監督が熱心に指導をしていた。馬淵監督はスモールベースボールにこだわりながらも、木製バットで人一倍打球を飛ばしていた真鍋には、今回の編成にとって泣きどころである長打を打てる打者として期待していたところはあったと思う。

ただ夏のパフォーマンスをみると、決定打と呼べるほどの結果がでなかった。ただ選考漏れになりながらも、NPBの世界で巻き返した選手は多くいる。今後、トップチームに選ばれる選手になってほしい。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

1 Comment

  1. 高橋勝久

    2023-08-26 at 10:38 AM

     第 31 回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」へ出場する野球日本代表「侍ジャパン」U-18 代表20人が22日、発表された。
    とコラムにありますが
     
    何所が選考して発表したのですか記事に記載されてません

    又 WBSCの日本の加盟団体は何とゆう協会ですか

    知りたいです

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.07

上田西が0封に抑えられて初戦敗退 23年はオリドラ1を擁して甲子園出場

2024.07.06

23年三重王者・いなべ総合が初戦で敗れる!9回に逆転満塁弾を許す

2024.07.07

滋賀大会では日野がサヨナラ勝ち、伊吹はコールド勝ち【2024夏の甲子園】

2024.07.06

MAX153キロ、高校通算39本塁打、偏差値70! 東京の超進学校に現れた“規格外の男”森井翔太郎の「気になる進路」

2024.07.06

高校生ドラフト期待度ランキング10位-1位 ドラフト上位有力“超高校級の逸材”の中から1位に輝いたのは…?【2024夏直前版】

2024.07.05

白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】

2024.07.05

春連覇した加藤学園は悲観達成を狙う! 静岡、日大三島、藤枝明誠、プロ注右腕・小船を擁する知徳らが行く手を阻む!?【2024夏・静岡大会展望】

2024.07.05

大阪大会は京セラドーム大阪で6日に開幕、大阪桐蔭は14日、履正社は14日に初戦【2024夏の甲子園】

2024.07.05

静岡大会ではノーシード勢が初戦、常葉大菊川、聖隷クリストファーが開幕6日に登場【2024夏の甲子園】

2024.07.05

三重大会が6日開幕、昨夏代表のいなべ総合が初日に登場【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!