今年の秋季関東大会は来年のドラフト候補野手が勢ぞろいの豪華な大会に
10月21日から開幕する秋季関東大会(栃木開催)の出場校が1日の段階で出揃い、3日に順位がすべて決まる。
今大会の特徴は野手のスターが多いということだ。各県のトップの逸材が集結したともいえる。2年生に限定して来年のドラフト候補に挙がりそうな逸材を紹介したい。
《関東大会注目野手》
武田 勇哉内野手(常総学院)
森 駿太内野手(桐光学園)
中山 凱捕手(専大松戸)
山根 大翔内野手(昌平)
石塚 裕惺内野手(花咲徳栄)
颯佐 心汰内野手(中央学院)
田中 陽翔内野手(健大高崎)
箱山 遥人捕手(健大高崎)
椎木 卿五捕手(横浜)
常総学院の武田は下級生の時から4番を打つ強打者。ポジションは一塁だが、高い打撃技術で広角に鋭い打球を打てるのが強み。一塁であるが、他の選手にはない強打を発揮し続ければ、評価は変わってくる。また、大型遊撃手の森も現在は一塁だが、やはり元々ショートということもあって動きは機敏。しっかりと走れているので、走攻守で躍動した姿を期待したい。
専大松戸の中山はこの秋から持丸監督の進言で捕手へ転向。シュアな打撃はそのままに、そして1.9秒台の強肩を武器に次々と走者を刺す強肩が光る。持丸監督もその肩を絶賛。タイプ的には「背の大きい内山壮真(ヤクルト)」といったところだろうか。
中央学院の颯佐は140キロ後半の速球を投げる強肩があって、とにかくベースランニングをみると非常に足が速い。打撃はまだ自分の形が定まっていないがそれでもコンタクト力は高くライナー性の打球を飛ばす。ソフトバンク・今宮 健太内野手(明豊)のようなタイプを目指してほしい。
昌平の山根は投げては130キロ後半。打者としても本塁打量産。前チームは総合力の高い野手が多かったが、昌平のスタッフからは昨秋の段階でスケールならば、山根が一番という声もあり、実際に打撃練習を見た時、その打球の凄まじさは素晴らしいものがあった。
花咲徳栄の石塚は下級生の時から強打の遊撃手として活躍。フットワークは軽快で、そしてパンチ力ある打撃も魅力。花咲徳栄は優秀な右打者を多く育てるが、攻守ともにスケール感満載の野手もなかなかいない。
健大高崎は2年生世代に逸材野手が揃ったが、その中でも大型遊撃手の田中、経験豊富な強打の捕手・箱山の2人のスケールの大きさは全国クラス。田中は1年生の時からドラフト上位候補としてプロにいきたいと話をしていた選手だ。箱山もリストの強さを活かした強肩強打が魅力の捕手だ。
そして横浜の椎木は経験豊富な捕手。公式戦でも本塁打を放っており、スローイングも強く、安定感がある。まだ細かな課題はあるものの、スケール感、総合力の高さを考えれば、全国レベルの捕手であることは間違いない。
これほどの逸材野手が集まったのはなかなかない。ぜひ栃木の地で見ていただきたい。