学校の歴史を変える!? 非甲子園常連校出身のドラフト候補一覧
2023年のドラフト会議まで2週間を切り、高校生、大学生のプロ志望届の提出も締め切られた。
即戦力に近い働きを期待される大学生のなかでも、注目を集め上位指名候補とされるのが、東洋大・細野 晴希投手(4年=東亜学園)、中央大・西舘 勇陽投手(4年=花巻東)、國学院大・武内 夏暉投手(4年=八幡南)、青山学院大・常廣 羽也斗投手(4年=大分舞鶴)といったところだろう。いずれも東都大学野球連盟に所属する大学に所属しており、多くの先輩OBたちがすでにプロの世界で活躍している。
そんな彼らの出身高校を見ると、西館こそ大谷 翔平投手(エンゼルス)や菊池 雄星投手(ブルージェイズ)を輩出した花巻東(岩手)だが、他の3人はいわゆる大物選手が多くOBにいる学校ではなかった。
細野の出身校である東亜学園は東京都(東東京)の学校で、1980年代後半に3度の甲子園出場がある。現在でも強豪校の1つではあるが、1990年以降は甲子園に未出場となっている。NPBからドラフト指名を受けた選手も、川島堅(東亜学園→1987年広島1位)と小美濃武芳(東亜学園→東洋大→1987年中日4位)のふたりしかいない。細野がドラフト指名となれば1987年以来、36年ぶりのこととなる。
武内の出身校、福岡県の八幡南は甲子園出場がなく、ドラフト指名を受けたことがあるのも松浦耕大(八幡南→MSH医療専門学校→2014年広島育成1位)ただひとり。支配下指名を受けた選手はひとりもいない。松浦は入団後に支配下登録を勝ち取ることができずに広島のユニホームを脱いだ。
常廣は大分県の大分舞鶴出身。高校ラグビーの強豪として知られる同校だが、甲子園出場は2022年センバツ(21世紀枠)の1度だけしかない。またドラフト指名選手も、ここまでひとりもおらず、常廣が指名されれば同校OBとして初のドラフト指名選手となる。
決して甲子園の常連校や多くのNPBプレーヤーを輩出している高校出身ではない彼らではあるが、大学での4年間を経て、ドラフト1位をはじめとした上位指名を受けて、NPBの門をたたくことができるだろうか。