巨人の1位指名は“大学生投手”!「強メンタル・安定感・完成度」必須3条件を備えるのは、この3人だ【緊急連載・ドラフト指名予想】
西舘 勇陽(中央大)
2年連続でBクラスに終わった巨人。阿部新監督のもと、巻き返しを図るシーズンとなる。まず退団選手の顔ぶれを見てみよう。言うまでもなく、プロ球団の支配下選手は70人で、ポジションごとの「枠」に大きな変動はない。退団選手のポジションは、ドラフト戦略を読み解くうえでも重要なのだ。
引退・松田 宣浩内野手(中京出身)
戦力外・太田 龍投手(れいめい出身)
戦力外・山本 一輝投手(東郷出身)
戦力外・奈良木 陸投手(府中出身)*
戦力外・高田 竜星投手(遊学館出身)*
戦力外・阿部 剣友投手(札幌大谷出身)*
戦力外・鍵谷 陽平投手(北海出身)
戦力外・高木 京介投手(星稜出身)
戦力外・田中 豊樹投手(大分商出身)
戦力外・三上 朋也投手(県立岐阜商出身)
戦力外・堀岡 隼人投手(青森山田出身)
戦力外・中島 宏之内野手(伊丹北出身)
戦力外・香月 一也内野手(大阪桐蔭出身)
戦力外・保科 広一外野手(遊学館出身)*
(*は育成選手)
巨人の特徴は、10人もの投手(育成含む)を戦力外にしている点である。中でも今季中継ぎとして22試合で登板している三上や、実績のある鍵谷、田中、高木らベテラン、中堅の右腕がごっそりいなくなる。補強の優先順位は、投手が高くなるはずだ。
巨人大卒投手「3つの共通項」
1位は大豊作の「大学生投手」になるだろう。実際、いまの巨人の主力投手の顔ぶれも大学出身投手が多い。
2年連続で5勝を挙げている赤星 優志(日大鶴ヶ丘-日大)、エース・菅野 智之(東海大相模-東海大)、今季10勝を挙げた山﨑 伊織投手(明石商-東海大)、抑えの大勢(西脇工-関西国際大)らである。
3つの点で彼らには共通項がある。強いメンタルを持っていること。ドラフト時点での完成度が高かったこと、そして調子の波が少ないこと、である。大勢は例外的に爆発力の大きい投手であるが、抑えというベストポジションを見つけ、飛躍した。
こうした条件を当てはめると、1位候補は3人の名前が浮かんだ。
常廣 羽也人投手(大分舞鶴ー青山学院大)
武内 夏暉投手(八幡南-國學院大)
西舘 勇陽投手(花巻東-中央大)
中大・西舘は「澤村以上の安定感」
常廣はすでに広島が1位と公言している大学生NO.1右腕。競合必至で常廣の交渉権を手にすれば、早くもローテーション争いに加わりそうだ。
武内は11日の東洋大戦で完封勝利を挙げ、完成度の高さは大学生左腕ではNO.1。メンタル的にも安定していて、ストレートの強さもある。ただ、常廣同様、競合必至だ。
西舘も、150キロ前後の速球、切れ味鋭いスライダーを持ち、安定したパフォーマンスが期待できる。何よりも彼は阿部 慎之助新監督の母校・中央大のエースである。ドラフトは“人の縁”も大きな要素であることは言うまでもない。
中央大卒で大成した投手といえば、ロッテ・澤村 拓一投手(佐野日大)がいる。西舘は澤村のような爆発力はないが、澤村以上の安定感がある。「西舘単独指名」を狙うパターンも大いにありそうだ。
秋広、浅野に続く野手の獲得を!
即戦力投手を獲得に続いて指名したいのは、野手のトッププロスペクㇳだろう。
今年は高卒3年目の秋広 優人外野手(二松学舎大付)が121試合、打率.273、10本塁打、41打点、111安打とブレイク。そして昨年のドラ1・浅野 翔吾外野手(高松商)も、二軍で7本塁打、一軍でもプロ初本塁打を記録し、1年目としては抜群の成果を収めた。
彼らに共通するのは身体能力が非常に高く、なおかつ本塁打を量産できるポテンシャルの高さがあり、コンタクト力の高さを持った選手ということ。秋広は高校時代、140キロ超えの速球を投げ込んでいた。浅野は強肩と俊足を兼ね備えている。
今年の高校生野手で、この条件に当てはまるのは、強肩遊撃手・横山 聖哉内野手(上田西)、走攻守三拍子揃った大型遊撃手・百崎 蒼生内野手(東海大星翔)あたりだろう。
即戦力で活躍できそうな大学生投手、プロ1年目から二軍でレギュラー級の活躍ができそうな高卒野手。上位指名はこうなると予想する。
あとは、即戦力になりそうな社会人投手、化ければ面白い高校生投手を指名できれば、評価の高いドラフトになるのではないか。
文/河嶋宗一(編集部主筆)
阿部監督
2023-10-19 at 12:09 PM
阿部監督になってドラフト一位が中央大学ってのもストーリとして面白い!