試合レポート

日本ハム2位・進藤(上武大)の大学野球が終わる。それでも光ったディフェンスの高さ と人間力<明治神宮大会・大学の部>

2023.11.17


進藤勇也(上武大)

日本ハムドラフト2位の上武大・進藤 勇也捕手(4年=筑陽学園)が神宮大会初戦を迎えたが、富士大の左腕・佐藤 柳之介(3年=東陵)に抑え込まれ、0対1の完封負け。進藤の4年間が終わった。試合後、進藤は「まだ実感がありませんが、やはり負けたのは悔しいですね」と悔んだ。
2回裏、投手の佐藤に適時二塁打で1点先制された場面については「甘かったかもしれませんが、投手はそれでもしっかりと投げてくれたと思いますし、追加点を取られなかったことは良かったと思います」と投手の力投をたたえた。
進藤のディフェンス力はやはりずば抜けていた。安定したキャッチングで、ストライクを呼び込み、投手を楽にし、またイニング間の送球では1.8秒台を連発。どっしりとした構えには安心感があり、この日登板した井出 海翔投手(2年=佐久長聖)は進藤に対して「とにかく投げやすくて、安心感があります。進藤さんの存在感の大きさは一言で言い表せないほど大きいです。だからもう組めないと思うと寂しいですね」と全幅の信頼を寄せていたのが分かる。
また、対戦した富士大の選手からも賛辞の声があった。坂本 達也捕手(3年=博多工)は大学日本代表候補合宿で進藤とともに参加。間近でみて「進藤さんのどっしりとした構えが印象に残っていて、その印象は今日の試合でも変わっていません。学べるところは学んでいきたい」と語った。

ディフェンス力の高さが光る中、打撃では1打数0安打2四球に終わった。
「厳しいマークされる中だからこそ、打っていかないと思います。それでも打ち急がず四球を選べたのは良かったです」
進藤は今後に向けて意気込みを語った。
「上武大の4年間はきついことも多かったですし、初めて主将の役割を務めて、以前よりも喋れるようになりましたし、また、選手たちにはきついことを言ってきました。それでも主将ができたのは、周りや、先輩たちの支えがあったからこそできたと思います。この4年間は人間的に大きく成長できたと思います。これからも応援されるような選手になっていきたい」
試合開始から最後まで凛々しくプレーし、負けた直後は深々とお辞儀し、応援団へ感謝を述べた進藤。日本ハムでも上武大同様、投手陣の信頼やチームスタッフから信頼される存在となりそうだ。

この記事の執筆者: 河嶋 宗一

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.07

上田西が0封に抑えられて初戦敗退 23年はオリドラ1を擁して甲子園出場

2024.07.06

23年三重王者・いなべ総合が初戦で敗れる!9回に逆転満塁弾を許す

2024.07.07

滋賀大会では日野がサヨナラ勝ち、伊吹はコールド勝ち【2024夏の甲子園】

2024.07.06

MAX153キロ、高校通算39本塁打、偏差値70! 東京の超進学校に現れた“規格外の男”森井翔太郎の「気になる進路」

2024.07.06

高校生ドラフト期待度ランキング10位-1位 ドラフト上位有力“超高校級の逸材”の中から1位に輝いたのは…?【2024夏直前版】

2024.07.05

白山高元監督の“下剋上球児”再現はあるのか!? センバツ1勝の宇治山田商、2年生集団で東海大会準優勝の菰野など各ブロックの見所を紹介【2024夏・三重大会展望】

2024.07.05

春連覇した加藤学園は悲観達成を狙う! 静岡、日大三島、藤枝明誠、プロ注右腕・小船を擁する知徳らが行く手を阻む!?【2024夏・静岡大会展望】

2024.07.05

静岡大会ではノーシード勢が初戦、常葉大菊川、聖隷クリストファーが開幕6日に登場【2024夏の甲子園】

2024.07.05

三重大会が6日開幕、昨夏代表のいなべ総合が初日に登場【2024夏の甲子園】

2024.07.05

大阪大会は京セラドーム大阪で6日に開幕、大阪桐蔭は14日、履正社は14日に初戦【2024夏の甲子園】

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!