広島2位・高太一(大商大)「まさかこんな高い順位で…」喜びが爆発
胴上げされる高太一
26日に行われたプロ野球ドラフト会議で、大阪商業大の高 太一投手(広陵)が広島から2位指名を受けた。
先にチームメートの上田 大河投手(大阪商大高)が西武から2位指名を受けると、その数分後に高も名前を呼ばれた。「まさかこんなに高い順位で指名されるとは思っていなかった。先に上田が指名されたので、嬉しい気持ちと同様に不安な気持ちでいっぱいだったので、本当に嬉しいです」と素直な気持ちを語った。
愛媛県新居浜市出身の高は広陵に進学。入学当初は野手だったが、2年秋に投手に転向した。3年春の甲子園では背番号17でベンチ入りし、2回戦の東邦戦でリリーフ登板。この時の投球が富山陽一監督の目に留まり、大阪商業大に進学することになった。
高校時代は河野 佳投手(広島)や、今ドラフトでヤクルト3位に指名された石原 勇輝投手(明治大)の控えだったが、大学入学後に急成長。2年秋から主力投手となり、今年は上田との二枚看板でリーグ戦4連覇に貢献した。最速151キロの直球にスライダーやチェンジアップなどを投げる本格派左腕。「真っすぐのキレとインコースのコントロールをアピールしたい。与えられた役割をしっかりこなすのが一番の目標」と抱負を語った。
高校時代は「雲の存在」と思っていた河野と石原と同じ舞台に立つことになった高。「絶対に2人には負けない気持ちでやるだけですし、これから先も2人には刺激になると思うので、自分もその2人に刺激を与えられるような存在になりたいです」と同期で切磋琢磨することを誓っていた。
チームメートの上田とは違うリーグで戦うことになり、「日本シリーズや交流戦で投げ合った時には、絶対に負けないという気持ちを持っています」とキッパリ。2人で投げ合う日を心待ちにしたい。
高校時代は控えで、大学でも2年春のオープン戦で5回15失点の屈辱を味わうなど、苦しい立場から這い上がって、ドラフト2位でプロ入りを勝ち取った。「自分の持てるものを全て出して、必死に食らいついていこうと思います」と泥臭くプロの世界でも生きていく。
取材・文=馬場 遼