【九州】日南学園、延長11回の激戦で有田工にサヨナラ勝ち〈秋季地区大会〉
西中響桜(日南学園)
<秋季九州地区高校野球大会:日南学園10ー9有田工(延長11回タイブレーク)>◇28日◇1回戦◇小郡
日南学園(宮崎)と有田工(佐賀)の一戦は、粘り強さの勝負となり、日南学園が最後の最後で笑った。
2回に日南学園が2点を先制するなど4回までに3対0とリードする。しかし有田工が5回に一気に3点を奪って同点にした。日南学園はその裏に1点を勝ち越すと、7回にも1点を加えて5対3とする。
しかし、またも有田工が8回に2点を奪って同点へ。8回裏に日南学園が3点をリードしてついに決着かと思われたが、9回土壇場で有田工が3点を奪って、またも追いついて延長戦へ突入した。日南学園は追いつかれてもリードする、有田工も何度も追いつく。両者の粘り腰が存分に発揮された。
延長10回、有田工が暴投で1点を勝ち越したが、その裏に日南学園は1点を返す。11回表に有田工は無死満塁の大チャンスを迎えたが内野ゴロ、三振、中飛に終わり無得点。その裏に日南学園は西中 響桜内野手(2年)がサヨナラ打を放ち、10対9で日南学園が勝利をつかみ、2時間51分の末に、ようやく決着がついた。
日南学園の金川豪一郎監督は「タイブレークに入ってからは守りは1点ならOKだよと言い聞かせた。我々も、その裏に必ず同じように無死一、二塁から攻撃できる。0点に抑えようとして2、3点取られるのが一番だめで、1点なら大丈夫だ、とね」とナインにアドバイスしていた。
10回表は暴投で1点は取られたが、精神的なダメージもなく、その裏にしっかり同点に追いついて勝利へと結びつけた。「相手が粘り強いチームだと聞いていたが、なんとか勝てて良かった」。16安打されながらも9点に抑え、13安打で10点を奪った日南学園。攻守にわたり粘り強さを見せつけて初戦を突破した。