【九州】カープドラ1が過ごした大分舞鶴に新たな好投手 野手も粒ぞろいで春以降も見逃せない<秋季地区大会>
秋田康介(大分舞鶴)
<秋季九州大会:熊本国府7-6大分舞鶴(延長10回)>◇31日◇準々決勝◇小郡球場
熊本国府と延長10回の激闘の末に、サヨナラ負けとなった大分舞鶴。ベスト4進出とはならなかったが、広島1位·常廣羽也斗投手(現青山学院大)、さらに野上龍哉投手(3年)を輩出するなど、好投手が育つ傾向にある。その系譜をたどっているエース·秋田 康介投手(1年)はまさに大黒柱の存在だった。
セットポジションから勢いよく左足を高々と上げて始動。その姿は、ロッテ・佐々木朗希投手(大船渡出身)を彷彿とさせるが、その後、左半身で壁を作りつつ、最後に球を弾くように力強くリリースさせる。球威も十分あって、力投派投手の印象を受けたが、対左打者に使っていたチェンジアップは面白いように空振りを奪うなど、変化球の精度も良かった。試合には敗れたが、10回完投する姿は、まさにエースそのもの。まだ1年生だが、一冬越えて、さらに一回り投手として成長すれば、面白い存在となる予感がある。
野手陣も楽しみな存在が多かった。
7回に適時打を放った大分舞鶴の4番·三浦 祐太朗外野手(2年)はスイングこそ硬さが見られるものの、三塁打を放ったようにパンチ力は光るものがあり、4番に座るのも頷ける。
脇を固める3番·野上 大耀内野手(2年)、5番·廣瀬 元内野手(2年)は中距離タイプの巧打者だった。
3番·野上はどっしりと構えながらも、力むことなく打席に入り、鋭いスイングで快音を響かす。ショートの守備でも軽快な動きを見せており、攻守の要といっていい。5番·廣瀬は軸回転で捉えているのが印象的。手元まで呼び込んでもきちんとミートできる打撃技術も光っていた。
様々なタイプの打者が並び、全体的にバランスの取れた打線となっている大分舞鶴。力のある選手がいただけに、今回の敗戦は悔しい思いがあるだろう。これを糧に、春以降の更なる飛躍を期待したい。