大谷翔平を輩出する一方で…同期ドラフト高卒組、日本に残るのは「たった一人」
日米の野球界において、このオフ最大の関心事であった大谷 翔平選手(花巻東出身)が、ドジャースへ移籍した。契約は10年7億ドル(約1015億円)で、その大半は後払い。その巨額の契約からも、大谷の凄さと期待の高さが良く分かる。
大谷は2012年のドラフト1位で指名をうけ、花巻東(岩手)から日本ハムへと入団した。来年が日米通算12年目のシーズンとなる。大谷と同じく2012年のドラフト会議で指名を受けた「同級生」たちは、どのような状況なのだろうか。
大谷と同期入団の高卒選手からは、大谷のほか、2人のメジャーリーガーが誕生した。藤浪 晋太郎投手(大阪桐蔭→阪神1位)と、鈴木 誠也外野手(二松学舎大附→広島2位)だ。
藤浪は今シーズンから海を渡った。MLBでのキャリアをアスレチックスからスタートさせ、シーズン途中にオリオールズへ移籍。ポストシーズンのロースターに入ることはできなかったものの、地区優勝の美酒を味わった。現在はFAとなっており、来シーズンの所属先を探している。
鈴木は今シーズンがMLB2年目だった。故障による離脱期間はあったが、昨シーズンを上回る138試合に出場。打率.285、20本塁打、74打点、OPS.842と主要な部門で成績を向上させ、シルバースラッガー賞の最終候補にもノミネートもされた。3年目はさらなる飛躍に期待がかかってくる。
一方の日本では、田村 龍弘捕手(光星学院→ロッテ3位)しか、来シーズンは現役NPBプレーヤーが存在しない。田村は昨シーズンわずか2試合の出場にとどまったものの、今シーズンは78試合に出場。盛り返してきた。このオフには海外FA権を行使したうえで残留。複数年契約との報道もあった。ロッテで正捕手奪回を目指すことになる。
その他では、北條 史也内野手(光星学院→阪神2位)、溝脇 隼人内野手(九州学院→中日5位)が、今シーズン限りで戦力外通告を受けている。
大谷とドラフト同期の同級生は、今年が29歳の世代にも関わらず、NPBプレーヤーよりもMLBプレーヤーが多かった。
<2012年ドラフト会議で指名を受けた高卒選手>
※2024年NPB、MLB現役選手
大谷 翔平(花巻東→日本ハム1位)※現在はドジャース
藤浪 晋太郎(大阪桐蔭→阪神1位)※現在はFA
鈴木 誠也(二松学舎大附→広島2位)※現在はカブス
田村 龍弘(光星学院→ロッテ3位)