戸郷・ 門脇・秋広の「ドラフト下位3人組」は”巨人の伝統”を変えられるか? 正真正銘のエースに向けて、戸郷が自主トレ開始!
戸郷 翔征
すでに今年の開幕投手が内定している巨人・戸郷 翔征投手(聖心ウルスラ出身)が、母校である聖心ウルスラ(宮崎)での自主トレを公開した。まだ23歳の若さだが、育成選手を引き連れてトレーニングを行うなど、チームを引っ張っていく自覚がうかがえる。
昨年はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で金メダル獲得にも貢献し、シーズンでは2年連続となる2ケタ勝利を達成。阿部 慎之助監督となった新体制でもエースとしての期待がかかる。
戸郷は2018年ドラフト6位で指名を受け巨人へと入団した。これまでに巨人を背負ってきた選手たちは、どちらかというと逆指名や自由獲得枠での入団を含めて、ドラフト1位で指名した選手たちが多かった。
ドラフトが始まった当初は、堀内 恒夫(1965年1位)や高田 繁(1967年1位)といったV9メンバーに加え、その後の原 辰徳(1980年1位)、斎藤 雅樹(1982年1位)に、桑田 真澄(1985年1位)、松井 秀喜(1992年1位)、高橋 由伸(1997年1位=逆指名)と、名前を挙げればきりがない。
現役でも岡本 和真内野手(智辯学園出身)が2014年1位、坂本 勇人内野手(光星学院出身)が2006年高校生1巡目、菅野 智之投手(東海大相模出身)が2012年1位の指名だ。
しかし、ここ数年は戸郷だけでなく、ドラフト下位指名からもチームの柱となりうる存在が生まれている。昨年、高卒3年目ながら121試合に出場し、10本塁打を放った秋広 優人内野手(二松学舎大附出身)は2020年5位指名で、坂本から遊撃手のレギュラーを奪った門脇 誠内野手(創価高出身)は2022年の4位指名だった。
ドラフト1位指名の選手を確実にものにするだけでなく、中位・下位指名の選手が戦力となってくればチーム力は大きく上がる。
もちろん、すでにタイトルも獲得し日本代表でも実績を残している戸郷はさておき、秋広や門脇が球団を背負う選手となるかは、まだ分からない。しかし、両選手の昨年の活躍や、阿部新監督のコメントを見る限り、大きな期待が寄せられていることは間違いない。
巨人が4年ぶりのリーグ優勝、そして12年ぶりの日本一を達成するには戸郷が正真正銘のエースとなり、秋広と門脇の躍進が必要不可欠となってくる。