試合レポート

京都先端科学大の1年生右腕が入学式前に勝ち投手に!その他のルーキーも続々と活躍!【京滋大学野球】

2024.04.02


安松拓海(京都先端科学大)

京都先端科学大がびわこ成蹊スポーツ大との接戦を制して先勝。勝利に貢献したのは3日に入学式を控えた2人の1年生だった。

同点に追いつかれた8回裏、なおも一死二塁と勝ち越しのピンチで4番手として登板したのが安松拓海(1年=大社)。最速140キロの速球を投げる期待の右腕だ。「もう1点取られると困る場面だったので、自分が0で抑えようと強い気持ちで行きました」とリーグ戦デビューのマウンドに上がった。

しかし、4番・管原洸太(4年=高知中央)に左前への安打を浴びてしまう。この時、左翼を守っていたのが6回表の代走から出場していた清水遙(1年=鳥羽)。清水はスムーズに遊撃手の髙木駿聖(4年=龍谷大平安)にカットすると、三塁を回った二塁走者は本塁でタッチアウトになる。「ショートの高木さんのカットプレーのおかげ」と清水は謙遜したが、勝敗を大きく左右する好プレーだった。

安松は次の打者を左飛に打ち取り、ピンチを脱出。リーグ戦初登板を無事に無失点で乗り切った。

その直後の9回表、一死で清水に打席が回ってくる。びわこ成蹊スポーツ大の投手はリリーフエースの新川朝耶(4年=履正社)。前の打者では自己最速を更新する153キロのストレートで見逃し三振を奪っていた。

「速いので、ついていくのに必死でした。『何も考えずに振ってこい』と言われたので、思い切り振りました」という清水は粘ってフルカウントに持ち込むと、低めのボールを左前に運び、嬉しいリーグ戦初安打で出塁する。

その後、二死二、三塁となり、8番・城本康貴(3年=盈進)の左前適時打で生還。清水が勝ち越しのホームを踏み、安松に勝利投手の権利が転がり込んだ。

2点のリードを奪った京都先端科学大は9回裏を福永怜央(3年=徳島商)が3人で締めて先勝。安松がリーグ戦初勝利を手にした。

「嬉しいの一言です」と話した安松。大学に進んだ同世代では恐らく誰よりも早い勝利投手になった。「チームで信頼されるエースになりたいです」と話す右腕の今後の活躍が楽しみだ。一方の清水も「バッティングでチームに貢献できるように頑張ります」と意気込む。入学式もまだ終えていない新星2人の活躍で勝利を掴んだ京都先端科学大。3季ぶりの優勝に向けて弾みがつく1勝となった。

 

この記事の執筆者: 馬場 遼

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