【関西学生】V王手の関西学院大は接戦に強い!4度目のサヨナラ劇に甲子園中止を味わった4年生の存在
サヨナラ勝ちを喜ぶ関西学院大の選手たち
<令和6年度関西学生野球連盟春季リーグ戦:関西学院大2-1同志社大>◇18日◇第7節1回戦◇南港中央野球場
関西学生リーグで首位を走る関西学院大が延長12回の末にサヨナラ勝ち。2021年春以来となる6季ぶりの優勝に王手をかけた。
投手戦の多い今季の関西学生リーグ。この日も1対1のロースコアで延長12回裏まで試合が進んだ。
関西学生リーグは延長12回までに決着がつかなければ、引き分けとなる。12回裏、関西学院大の攻撃は二死走者なし。このまま引き分けで終わるかと思われたが、8番・永谷 柊馬(4年=広陵)が死球で出塁すると、「一番良い場面で使いたい」と本荘 雅章監督が信頼を寄せる青木 幹太(4年=出雲)が左前安打を放ち、一、三塁とチャンスを広げる。
ここで打席に立つのは1番の坂口 航大(4年=大崎)。「思い切っていこうと思っていました」と初球のストレートを捉えると、打球はライト前へ。試合を決めるサヨナラ適時打となり、引き分け寸前で勝利をもぎ取った。
「あまり調子は良くなかったですけど、チーム全員が同点じゃなくて、勝ちたいという気持ちがあったと思うので、そのチーム全員の気持ちの強さで打てたヒットかなと思いました」と話した坂口。関西学院大はこれが今季4度目のサヨナラ勝ちである。
開幕戦の際に「リーグ戦は4年生が頑張るものだと思っている」と持論を述べていた本荘監督だが、サヨナラ打を打ったのは永谷、青木、両井 大貴(4年=履正社)、坂口と全て4年生によるものだ。指揮官の期待に最上級生が見事に応えており、それが今季の快進撃につながっている。
今年の4年生について、主将の小川 将信(4年=筑陽学園)は「個性があって、まとまりがある」と語っている。高校時代に主将や副主将を経験した選手が多く、役割を分担しながら、それぞれが個性を出してチームを引っ張っているそうだ。
また、今の4年生は甲子園が中止になった世代でもある。特に坂口は大崎時代に長崎県の独自大会で優勝しながらも甲子園に出られなかったという経験をしている。
「甲子園に行くために高校を選んで、寮生活をして頑張ってきたんですけど、それが中止になったからこそ、大学で全国大会に行こうと頑張る糧にもなったので、それが今、こうやって結果として出ているのかなと思います」と坂口は言う。優勝して、全国大会に行きたいという執念がここまでの勝負強さを生んでいるように感じられる。
19日の2回戦に勝てば、リーグ優勝が決定する。「今までやってきたことを信じて、明日も頑張ります」と意気込む小川。今年は全力疾走やカバーリングなど、凡事徹底を大事にしてきたという。次戦も普段通りの野球をして、栄冠をつかむつもりだ。
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