【春季京都府大会】龍谷大平安を破って3位の京都両洋はW主将が軸!夏も躍進の予感
京都両洋の主将・木邨優斗(3年)と弓削翔太(3年)
【トーナメント表】春季京都府大会 結果一覧
<春季京都府大会:京都両洋2-1龍谷大平安>◇19日◇3位決定戦◇わかさスタジアム京都
春季大会では優勝した2009年以来となる4強入りを果たした京都両洋が名門の龍谷大平安を下して3位に入った。
京都両洋は主将2人体制をとっている。一人は1番中堅の主力選手である弓削 翔太(3年)、もう一人はマネージャーを務め、公式戦では記録員としてベンチ入りしている木邨 優斗(3年)だ。
元々は選手として入部した木邨だが、肩の怪我などもあり、一度は退部を考えたという。しかし、田中 孝昌監督に引き留められ、マネージャーとして部に残ることになった。
「田中先生に教えてもらったことをチームに伝えて、選手と指導者のパイプ役になれるように頑張っています」と話す木邨は普段の練習からノックを打っており、公式戦の試合前シートノックでも見事な腕前を披露。その後は制服に着替え、大きな声で選手を鼓舞している。
「ベンチで元気がない時とか、常にみんなに声をかけてくれていて、チームに絶対に必要な存在だと思います」と弓削も絶大な信頼を寄せるムードメーカーだ。
前日の京都国際戦は8対9で惜敗。「昨日は昨日で切り替えて、今日が決勝という気持ちで想定して、チャレンジしようという形でやってきました」(弓削)と甲子園で優勝経験もある名門に挑んだ。
試合は2回表に二死一、二塁から8番・内貴 旬汰(2年)の右前安打に相手の失策が絡んで京都両洋が1点を先制。5回表には二死満塁から相手のバッテリーミスで1点を加えた。
投げては制球力の高さとキレのあるスライダーを武器とする先発の内貴が6回まで無失点の好投を見せる。
背番号1を背負う内貴だが、2次戦ではこれが初先発。「度胸が物足りなかったので、一番良いところで投げさせたいという思いがずっとありました」という田中監督の起用に応えてみせた。
7回裏には二死満塁から押し出し死球で1点差に詰め寄られるも続くピンチを凌いでリードを守り切る。内貴は9回二死まで投げ抜き、最後は右横手投げの植松 蓮が三振に打ち取り、ロースコアの接戦をものにした。
「夏に向けて良い野球をやろうということで発破をかけてきましたので、良い試合をやってくれたと思います」と試合を振り返った田中監督。2012年夏に準優勝してからは上位進出が遠ざかっていたが、今大会で再浮上を印象づけた。
「自分たちの野球をやって、みんなで甲子園に行きたいです」と夏に向けて意気込む弓削。甲子園未経験の京都両洋が夏の京都大会を盛り上げる存在になりそうだ。