試合レポート

【関西六大学】天理前監督の中村監督率いる大阪学院大は5位でリーグ戦終了、「もっと練習しないといけないレベルだと痛感」

2024.05.22


戦況を見守る大阪学院大の中村良二監督

関西六大学野球連盟春季リーグ戦龍谷大43大阪学院大>◇20日◇72回戦◇マイネットスタジアム皇子山

今年から中村良二監督が率いている大阪学院大は龍谷大に3対4で敗れて今季の戦いが終了。2勝9敗の勝ち点1で5位という結果になった。

中村監督は天理高時代に主将として1986年夏の甲子園で優勝。卒業後はプロに進み、近鉄と阪神で計11年間プレーした。

引退後は指導者となり、天理大や天理高で監督を歴任。天理高では2017年夏と21年春に甲子園4強入りを果たしている。

昨年末で天理高の監督を退任し、今年2月から新天地へ。「選手はよくやったと思います。終わってみて、もっと練習しないといけないレベルだと痛感しました。彼らがどれだけ頑張って、1季でも早く優勝争いに行けるかが楽しみなところですね」と今季の戦いを振り返った。

昨秋は2勝10敗で勝ち点0の最下位に終わり、先発して2勝を挙げた投手も卒業。厳しい戦いが予想されていた中で、それを覆すことはできなかった。

その中でも明らかな変化はある。今年からリーグ戦の日には朝5時から打撃練習を開始。「今まではリーグ戦で負けたら、そのまま帰る選手が多かったですけど、グラウンドに戻って練習する選手も増えました」と正捕手で副主将の崎田 銀河(4年=開星)が言うように選手の練習に取り組む意識は確実に上がっている。

投手陣はこれまで実績がなかった左腕の高橋 蓮至(2年=東洋大姫路)や右下手投げの河合 兵庫(4年=小松大谷)が台頭。野手ではエドポロ・ケイン(3年=日本航空)がリーグトップタイの3本塁打を放つなど、収穫のあるリーグ戦となった。

ただ、就任して2ヶ月足らずでリーグ戦開幕という状況は戦力を把握するには時間がなさ過ぎた。サインを出す役目は前田拓也コーチに任せていたが、「それぞれの力をその場でどれだけ出せるかを見たい」と試合では極力サインを出すことはなかったという。

まだまだ改革は道半ば。夏には東京六大学リーグや東都大学リーグに所属する大学とのオープン戦も予定されており、「恥ずかしくない試合ができるように上級生のお尻を叩かないといけないですね」と中村監督は意気込む。

阪神大学リーグで2部落ちしていた天理大を5年足らずで全日本大学野球選手権に導いた実績のある中村監督。これからの手腕に注目だ。

【関連記事】
チーム再建の匠・中村良二前天理監督が新天地で語る「理想はラグビーのような野球を」 11季連続Bクラスの大阪学院大を復活させる

この記事の執筆者: 馬場 遼

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