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スコアラーが8ヵ月後エースに急成長! オリドラ2ルーキーを輩出した聖カタリナ学園(愛媛)に今年も190cm大型投手が現れる!

2024.06.28


190センチの長身から投げ下ろす聖カタリナ学園・有馬 恵叶投手(3年)

「彼はまだ投手になったばかりなんよ。このピッチャーが化けてくれたら、来年も戦えると思うんだけどねえ……」

これは昨年秋、ドラフトを控えた河内 康介投手(オリックス)のブルペン投球を拝見するため、聖カタリナのグラウンドに足を運んだ際、横で投げている長身右腕を見やりながら浮田 宏行監督が発したつぶやきである。

その長身右腕……有馬 恵叶投手(3年・ありま けいと)は、昨秋県大会では実はベンチ入りも役職は「スコアラー」。それから約8か月の時を超え、ついに覚醒の時を迎えようとしている。

サイズ自体は190センチ78キロと1年前と変化はないものの、格段に成長したのは体幹の強さとフォームのスムーズさ。冬場にトレーナーからの助言を受けフォーム作りに取り組んだ結果、リリースが前に出るようになり最速140キロのストレートにキレが生じるようになった。

そんな彼の長所が如実に表れたのは6月16日、中村(高知)との練習試合でのことである。この試合で先発した有馬は先発8回を投げ3失点の好投。しかも「奪三振0」。わずか81球で昨夏、明徳義塾を土俵際まで追い込んだメンバーが数多く残る強豪を仕留めてみせた。

「ようやくメドが付いた」と内容濃き投球を披露した有馬に指揮官も安どの表情。まだ縦方向に複数有する変化球に課題はあるものの、周囲からの「ナイスピッチ」の声に「ありがとうございます!」と笑顔でほほ笑む素直さがあれば克服は十分可能だろう。

そして、先の愛媛大会組み合わせ抽選会で聖カタリナの初戦は南予地区の難敵・八幡浜に決定。まずは初戦を突破し、宇和島ボーイズ時代からチームの中心選手だった今治西の主将・長田 雄大外野手(3年)との公式戦対決を実現させることが有馬のファーストミッションとなった。

その先に見据えるのは「シード校撃破」と、先輩たちが1年前に涙を呑んだ「8強突破」。聖カタリナの未来を握る大型右腕は高校最初で最後、1年前は河内が付けた「1」を背負う。気持ちは熱く、身体は力まずマウンドでの躍動を期す。

聖カタリナ学園・有馬 叶恵投手(3年・190センチ78キロ)

この記事の執筆者: 寺下 友徳

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