今や阪神のエース・才木浩人がたたき出していた“衝撃的な数字”、球団OBも「圧倒的な才能と意識の高さに驚いた」
須磨翔風時代の才木 浩人投手
6月30日、阪神がヤクルトに4点をひっくり返される逆転負け。昨年、18年ぶりリーグ優勝、38年ぶりの日本一の歓喜から一転、4位転落と苦しい状況が続いている。
そんな中、今年の阪神を支えている1人が才木 浩人投手(須磨翔風=16年・ドラフト3位)だ。現在セ・リーグ最多となる8勝を積み上げ、防御率も大瀬良 大地投手(長崎日大-九州共立大=13年・ドラフト1位)に次ぐ1.20と圧巻の成績でチームを牽引している。いまや阪神のエースといって差し支えないだろう。
「とても嬉しいです。同期入団の選手としてここまで活躍してくれて、誇らしいです」
そう才木の活躍を喜ぶのは、元阪神・福永春吾氏だ。2016年才木は3位、福永氏は6位で阪神から指名を受けている。
チームメイトとして才木と同じ寮で過ごした福永氏。入団した当初から高卒新人らしからぬ才木の意識の高さに驚いたという。
「入寮の日からすぐにグラウンドに出て、新人の中でいの一番でランニングをしていたんですよね。すごく印象に残っています。当時から野球への意識が高く、なおかつ負けず嫌い。そうした性格が成長の糧になっているんだと思います」
もちろん投じるボールも目を見張るものだった。特に持ち味でもあるストレートは、球速以上に質の高さを感じさせたという。
「2~3年目の頃だったと思います。直球のホップ成分(球の浮き上がり)を計った時に、50センチ以上もあったんですよ。衝撃的な数字です。やっぱり当時から投げている球は一級品でしたね」
そのころ、才木のストレートは150キロにも満たなかったそうだが、投手としての威圧感はすさまじく、周りの選手を魅了していたという。
「ポテンシャルは凄かったですね。『身体が大きくなったらチームの中心で投げていくんだろうな』と思いながら彼の姿を見ていました」
現在25歳の若きエース。本当の進化はこれからである。
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