「44年ぶりの甲子園を目指して」 田川(福岡)が春からチーム力大幅アップ! 二枚看板&双子1年生で福岡大会をかき回す!
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左が木村光士郎(2年)、右が篠原空翔(3年)
1980年に甲子園初出場を決めた田川が44年ぶりの甲子園を目指し、5日初戦を迎える。
田川・松尾光弘監督は、こう言う。
「コロナ以降部員が少なくなり、体制維持をするのが必死です。春までは勝ち負け云々言うような段階までに持ってくることすら、できなかった」
そんな田川に新しい芽が育っている。2枚の投手に計算が立ったのだ。3年生の篠原 空翔と2年生の木村 光士郎だ。タイプの違う2投手が試合を作れるようになったことで、安定した試合が増えてきた。守備からリズムを作り、少ないチャンスをものにして得点を積み重ね、流れを掴むことが勝利の鍵となる。
エースの篠原は、切れの良いストレートとスライダーが武器。インコースにも思い切りよく直球を投げ込む。篠原が自身の投球に自信を持ち始めたのはオフシーズンが終わってからだ。
「冬は投球フォームを固めるために、スクワットなどウエイトトレーニングで体重を増やしてきました。またバランス感覚を身につけることも意識して取り組みました。そのことで投球が安定してきました」と篠原は話す。
松尾監督は篠原のターニングポイントとなった試合に、ある練習試合をあげた。
「3月に自由ケ丘と試合した時に、打たれてはいるんですけどヒントになった回がありました。緩急で中軸のバッターが抑えられたんです。その辺りじゃないかなと思います。最近は安定して、フォアボールも減ったし、ストレートがビッとくるようなになりました。変化球も良いので緩急を使え、マウンドでも余裕が見えるようになってきました」と信頼を寄せる。
もう一人の柱は、6月25日の飯塚との練習試合でも139キロを記録した木村 光士郎である。木村は身長181.6センチ、体重88キロと大型右腕だ。投手をはじめたのは高校に入学してからだが、ストレートとフォークを得意とし力で押す投球を見せる。「まだ荒削りだが、力のある球を投げることができます」と松尾監督は木村の将来性に期待する。
夏の戦いは、この篠原と木村にかかっているといっても過言ではないだろう。篠原の安定感と木村の力強さがチームを支え、少ないチャンスをものにすることで勝利への道を切り開く。松尾監督は、「二人の投手が良いピッチングをすることで、流れを掴むことが勝利の鍵」と強調している。
また、野手でも注目の1年生選手が入学してきた。臼井 陸人と臼井 太陽の双子の兄弟だ。1番太陽と3番の陸人が攻撃面でチャンスメイクを担っており、特にバッティングの思い切りの良さが評価されている。彼らが4番、5番の前に出塁することで得点力を上げ、チーム全体を勢いづけることが出来ると期待されている。
篠原 空翔と木村 光士郎の二投手と、ヤングスターが打線の起爆剤となれば田川は台風の目となるかもしれない。より長い夏にするために田川の挑戦は始まっている。
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