古川高校(宮城)「創立120周年を迎えた伝統校!チームの勝利のために、自分に勝つ!」
創立120周年を迎えた伝統校
秋季東北大会 盛岡大附戦の古川高校の選手たち
■古川高等学校の歴史
校舎敷地は大崎市内中心部に位置し、心和ませるサクラの古木や歴史と伝統をしのばせるヒマラヤスギ等の大樹に囲まれた、閑静な場所に存在する宮城県立古川高等学校。
明治30年(1987年)に宮城県尋常中学校志田郡立分校として創立され、第三中学校、古川中学校を経て昭和23年に古川高等学校となり、平成29年度に創立120周年を迎えた。卒業生には数多くの政治家や大学教授を世に送り出している。
今年の選抜高等学校野球大会の21世紀枠東北地区推薦校に選ばれている。野球部専用のグラウンドがあるが、すぐ脇が線路になっていて、電車が通るときは練習を一時中断するなど、環境面で厳しい点もある。
現在は2年生12名・1年生13名の計25名で活動している。オフシーズンには、ボール回しを設定タイムを切るまでやるなど、追い込んだ練習にも取り組んでいる。
現チームのキャプテンは捕手の髙橋寛太。「このチームの強みは、声・気持ち・執念。このオフシーズンはチームの勝利のために、自分に勝つ!をテーマにしています。そして、甲子園に出場し、支えてくださった方々への恩返しをする事を目標にしています。」と語ってくれた。
■チームがスタートしてからの思い出深いエピソードは?
秋は宮城県大会で決勝で名門・仙台育英高校に敗れたものの、見事に準優勝。その後出場した東北大会ではベスト4に入り、選抜の東北地区21世紀枠推薦校に選ばれるなど、順調にここまで来ているように思われるが、宮城県大会への出場は敗者復活戦で決めていたのだ。
実は新チーム初の公式戦は、秋季宮城県大会北部予選2回戦で、岩ケ崎高校に2対1と惜しくも敗れている。
髙橋キャプテンにとって印象に残る試合は、この岩ケ崎戦だった。
「新チームが始まってから最初の公式戦で、自分たちの力を何も発揮できないまま負けてしまった試合。その負けで今までの練習の甘さ・意識の低さなどを痛感し、全員でチームを変えようとした。」と話す。
ただ、この敗戦の後に全員でやったミーティングでは、皆が涙を流しながら本音を言い合い、チームとして大きく変わることができたという。
■新チームを引っ張ってきた選手は?
髙橋キャプテンが昨秋の活躍選手としてあげたのは2年生投手・千坂優斗。
「県予選(北部地区大会)から東北大会まで、ほぼ1人で投げ抜き、連投でも気持ちで乗り切った男。また、チャンスに勝負強い打撃で4番としてもチームを引っ張っていた。彼がいたから東北大会ベスト4まで行くことができた。」と絶対的な信頼を寄せている様だった。
春以降のキーマンには、2年生・尾形爽と大場陽、佐藤樹の3人をあげてくれた髙橋キャプテン。
特に大場と佐藤は「人を笑顔にさせてくれる。ピンチの時や終盤にチームをプラスの方向に持って行き、良い雰囲気にさせてくれる存在です。」と話してくれた。
■この冬の意気込み!
「最高でもあと8ヶ月しかない高校野球人生を最高の形にするべく、自分にストイックにやっています。1年生には自分たち2年生の意識の高さを行動で伝えていきたいです。」(髙橋キャプテン)
[page_break:本音言い合える仲間とピンチを跳ね返す!]本音言い合える仲間とピンチを跳ね返す!
秋季東北大会 盛岡大附戦の古川高校のベンチ
ここからは、古川高校の中堅手・大石雄大副キャプテンと、三塁手・小野広翔副キャプテンのお二人にお話を伺いました!
Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください
大石:チーム全体としての打撃力不足とチャンスやピンチで気持ちの弱さが出るという事です。
小野:劣勢に立たされたとき、そこから挽回することができません。また、レギュラーを脅かすような2番手の選手がおらず、パワーが足りません。
Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください
大石:50mで6秒を切り、加えて肩力・スイングスピードを強化したいです。
小野:自分たちは周りからパワーが無いとよく言われるので、全員が私立の強豪と渡り合えるだけのパワーを付けなければいけません。個人的には、パワー・スイングスピードをもっと強化したいです。
Q.応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?
大石:1番バッターとして試合に出ることが多いので、初回の先頭打者の時の集中力や、終盤でのチャンスメークに注目して欲しいです。
小野:自分はチームの「つなぎ役」という存在だと思っているので、しっかり後の選手につなげる仕事をするところを見て欲しいです。
Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?
大石:好きなところは、全員で課題解決に向けて努力しているところで、他のチームに負けていないところは、強豪校に対して、自分たちの力不足を自覚しながらも、臆せずに戦えるところです。
小野:このチームは自分たちの本音を言い合えるのが好きなところです。良くも悪くも「声」のチームなので、声では絶対負けません。
Q.このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
大石:とにかくスイングスピードを上げて速球を捉え、低めの変化球を振らない事と塁間のスピードを上げたいです。この2つを重点的に鍛えて、出塁率8割を目指します!
深津:小野:穴のない万能な選手になります!
大石選手、小野選手、ありがとうございました!
[page_break:精神力鍛え守備強化へ]精神力鍛え守備強化へ
監督からの指示を受ける古川高校の選手たち
ここからは茂泉 公己部長にお話を伺います!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。
主体的行動の育成と基礎基本・課題解決型の練習の徹底です。
Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。
秋季大会は地区予選で出た内面の弱さの課題を本気のミーティングで克服しました。
県大会ではバッテリーを中心に粘り強い戦いで準優勝するも、守備の課題が浮き彫りとなりました。東北大会まで守備力強化のための練習を積み重ね、東北大会3試合を失策1で戦うことができました。冬のテーマは基礎基本の徹底と東北大会での課題となった打撃力の向上です。
Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
毎日が自分との戦いです。自らの可能性を信じて、日々の積み重ねを大切に!!
茂泉部長、そして古川高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!